勿論、その時の状況次第の面は大ありで、ヘミングウェイ的な、
ラナウ(Ranau)と言う町は、コタキナバルから見た場合、キナバル公園入口から、更に30km程東の主要道路の分岐点でもあるし(太平洋岸のサンダカンに行く途中の要所で、ここで南下して別のル-トをたどることも出来る)
ポ-リン温泉という観光名所へ行くためにミニバスに乗り換えることが出来る場所でもある。キナバル公園入口まで約90kmなので、その先の30kmを足すと東京から静岡程の距離かもしれない。つまり、コタキナバルからは片道で半日を必要とする遠い場所になる。
この記事はKKからラナウへ、ラナウから更にポ-リン温泉へ乗り合いタクシ-やミニバスを使って往復した時の様子を記述するものだ。
長距離バスや長距離乗り合いタクシ-の乗り場は以下の画像の通りで、
ラナウの表示がある場所で、バスか乗り合いタクシ-を探すわけだが、この日はじっくり探してもバスの姿は見当たらなかった。元々、定時運行する訳ではないので、満員になって既に出発したと理解した。
そうなると、次の手段は乗り合いタクシ-しかない。付近を捜しても明確に大きくラナウと書いたタクシ-は見当たらないので、近くにいた人に 聞いてみると、2台ほど止まっていた。乗ろうと思った1台はすでに満員状態で誰も乗っていないタクシ-の方を指さされたので、乗り込んだ。
その時のタクシ-の車体の表示が以下の画像になる。
確かにラナウの文字は見えるが、すべてマレ-語なので、他のところにも行くのではないかと心配になったので確認するとラナウだった。次の心配は、一人のまま出発して、高い料金を要求されるのでは、だったが杞憂だった。車が動き出すまで1時間近く待つことになった。
結局、6人が乗り込んできて、11時に出発、13時半にラナウを通過する大通りのバス駅的な場所に到着した。料金は1人20MRで先払い。ちなみに、帰りはミニバスだったが、料金は同じく20MRだったので、タクシ-でもバスでも料金は同一に設定されていることが分かる。
次が乗り合いタクシ-の内部の様子と、キナバル山付近を走行中の車外の風景だ。
行きは、途中で一人を下しただけで、ラナウまで直行したが、帰りのミニバスは複雑な運行をしていた。途中キナバル山入り口で止まって、別のミニバスが到着すると、何故か乗客を入れ替えたり、ドライバ-や切符係まで入れ替ったりもした。
時間的にはすでに夕方だったので、コタキナバル市内の自宅に近い場所で切符係は降りたのは間違いない。途中での乗客の入れ替えは、恐らく空身のミニバスの運行を出来るだけ少なくして、ある程度まで運行収入を分け合うためだったのではないかと推測している。
また、KKに戻る便の場合、キナバル山入り口では追加の乗客狙いで止まるのだろう。登山客は大抵コタキナバルに戻りたいからだ。すでに満員なら通過してしまうが。ただ、こういう事の説明は一切ないので、想像する他はない。
以下はキナバル山入り口でのミニバスの挙動に関する、ある人のブログからの引用だ。
「午後3時半すぎに、キナバル公園を出て、コタキナバルへ向かうバスを待つことにした。来たときとは違ってバスの始発地点ではないため、いつ来るかわからないバスを道路沿いでずっと待っていないといけない。しばらくすると欧米人旅行者が5人ほどキナバル公園から出てきて、一緒に待つことになった。
ここで危惧していたのは、前日にラナウまで往復したときを含めて3回この区間のミニバスに乗ったが、いずれも満員だったこと。そのため、はたしてここでミニバスが停まってくれるかどうか、少し心配していた。
その心配は当たっていて、ミニバスはときどき通るものの、案の定いずれも満員のため停車してくれない。かなり不安な気持になってきたが、4時20分にミニバスではなくコタキナバル行きの大型バスがやってきて、無事に乗り込むことができた。コタキナバルまでの運賃はミニバスと同じく15リンギだった。」
この記述を読んで思うのは、恐らくこの大型バスはサンダカンからコタキナバルへ向かうものだったのだろうと、と言うのはラナウではKKに向かう大型バスは見かけなかったし、次の画像がラナウのバスの場所だ。
止まっているバスの表示はとても明確だ。
サンダカンからの大型バスには座席が残っているだろうし、欧米人の登山客は特に帰りの足の確保なしに来ている人が多いのは2月にキナバル山に登った時に発見したからだ。バス会社にとってもサンダカンから来るバスは、午後の遅い時間帯にキナバル山入り口を通過するので都合が良いのだろう。