ミヤイリガイの発見から100年
国立科学博物館 日本館地下1階 多目的室
2013/5/15(水)~ 6/16(日)
日本住血吸虫症は、寄生虫の一種である日本住血吸虫が引き起こす病気で、かつて日本では地方病として恐れられていました。日本は日本住血吸虫症を克服し、日本住血吸虫を撲滅した、世界で唯一の国です。この過程で医師、研究者、行政、地方住民が一体となって取り組んだことなどを紹介し、日本の公衆衛生の意義について考えます。
主催 国立科学博物館
共催 NPO法人 宮入慶之助記念館
公益財団法人目黒寄生虫館
協力 久留米大学医学部 産業医科大学医学部
東京医科歯科大学医学部 獨協医科大学医学部
山梨県立博物館
6/2 行きました。 ショック!
今回の展示は、ミヤイリガイの発見から100年の記念。
1913年 - 九州大学の宮入慶之助が中間宿主としてミヤイリガイを特定。感染ルートを解明した。
日本住血吸虫症がこんなに恐ろしい病気とは知らなかった。
会場のパネル展示だけではピンとこなかったのが、
ビデオ上映1,2(45分)をじっくり見て「日本住血吸虫症」の恐ろしさと、それを撲滅するのがいかに大変だったかが、強烈に伝わりました。
長い間、死に至る風土病の原因も、治療法もわからなかった。
原因不明の病気 水腫脹満(地方病(ちほうびょう)・風土病)が、人間や家畜に寄生する日本住血吸虫によるものと解明されるまで。
感染は 田や用水路、川などの水に入る(農作業や子供の水遊び)ことによる。
日本住血吸虫は、ライフサイクルの中間でミヤイリガイに寄生するので、ミヤイリガイをいろんな方法で駆除するが 効果が上がらなかった。
薬剤散布、衛生管理、用水路のコンクリート化などの対策が地道に続けられる。
日本住血吸虫病流行の終息が宣言されたのは、なんとつい最近1990年台の終わり頃です。
明治~昭和の農作業の様子や農村の暮らしぶりを あらためて映像でみて、
牛を使った農作業、肥料のことなど、機械化された現代とのあまりの違いに驚くばかり。
また、用水路のコンクリート化は、「単に作業の効率化を目指すだけで、自然になじまない良くない方法」と短絡的に考えていましたが、
地方によってはこういう経緯があって 必須のことだとわかり、愕然としました。
興味が有る方は、ぜひ会場へ!
詳細は、 Wikipedia を見てください。
・ 地方病 (日本住血吸虫症) - Wikipedia
・ 日本住血吸虫 - Wikipedia
会場で紹介されていた本です。
この本には、感動しました!
⇒ 死の貝:小林 照幸 (著) ~ Myブログ:あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート