着付けの気づき

着付けの個人教室を行っている先生が、着付や着物に対するこだわりの思いを中心に語ります。

自装と他装 どっちから始める?

2022-05-19 15:02:24 | 着付け教室
今年4月から某美容学校で和装の授業の講師を週に一回ほど頼まれてお受けしています。
前もってその学校の和装のカリキュラムを拝見した際に、話には聞いていたけれど、やっぱりそうなんだ…、と改めて思ったことがあります。
それは、いきなり他装(人に着せる)の授業から入るということです。
多くの着付け教室では自装(自分で着る)の授業から入るところが多いと思います。
私がかつて通っていた教室でも自分が着ることから教わりました。
『人に着せる』ことだけを教わりたいと仰る方にも自分自身で着ることが出来ない方の場合、先生は、
「人に着せてお金をいただくような方は着物について最低限の知識を持っておくべきだ、自分で着物を着て過ごす経験が無い方は着せられる側にとって快適な着付けができるはずがない」
「まずはさらりと自分で着られるようになりましょう」
と仰っていました。
私の教室にも何度となく
「人に着せることだけ教えてほしい」
と言われる方は来られましたが、私がそのように教わってきてその考えが当たり前だと思っていたため、特別にご事情がある方を除いては、まずはある程度自分が着られるようになってから他装のレッスンに移行していただいてきました。
大分前、初めて美容師である生徒さんがこられた時に、
「美容学校の和装の授業では自装は教わらず、いきなり他装から教わった」
と聞いた時にはびっくりしたことを覚えていますが、その後来られた美容師さんたちも、
「着付けを教わった時は、他装をしてから自装を教わった」或いは、「他装のみを教わった」
と仰っていました。
以前、たまたまインターネットで見つけたある他装専門の着付け教室をしていらっしゃる先生が、
「人に着せることを教えて欲しいと言っているのに自分が着ることから教える着付け教室があるようだ。人に着せることができれば自分だって着られるようになるはず。人に着せることをいきなり教えてくれない先生は、自分が着るレッスンで無駄に授業料を取りたいのではないか?」
と仰っていました。
心外な言い方ですが、そういう考え方もあるのかと…?

お客様にとってより良い着付け師として求められるものは何なのでしょう…?
取り敢えずは学校のカリキュラムに則り、他装の授業から教え始めました。

川口着付個人教室
 http://www.wbcs.nir.jp/~yoko

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 前撮り、サクラサク | トップ | 着物(晴れ着)着用時の補整... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

着付け教室」カテゴリの最新記事