保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

再稼働が決定、とりあえず私はこれで良いと思う。

2012年06月16日 | (雑学Ⅱ)脱原発とエネルギーの話

昨年3月の原発事故後初めて、原発の再稼働が決定し
国内の原発全50基が停止した「原発ゼロ」は終わりました。

なぜ、放射線が原因で一人の死者も出ていないのに
あれほど「脱原発=即原発0」が叫ばれたのか、よく分からないでいましたが
なんとなくそれが理解できる人間の行動心理から推測した興味深い以下の記述を見つけました。

 

人間の行動は
知覚⇒①直感(高速・自動的・学習が遅い)⇒②推論(低速・意識的・コントロール・柔軟)
という情報処理のパターンを採ります。

その原因は、脳がきわめて“非効率的”にできていることに因ります。

つまり、脳の重さは体重の2%程度だが基礎代謝の20%も消費するため
なるべく直感的なシステム①(高速)で情報を処理し
意識的なシステム②(低速)の負荷を小さくしようとするのです。

たとえば、ピアノの演奏を最初に習うときはシステム②で意識して鍵盤をたたきますが
システム①で自動的に指が動くようにならないとピアニストにはなれません。

この①と②の役割分担は、人によっても、文化圏によっても違います。

震災で世界から称賛されましたが、誰も命令しなくても
多くの人々が整然と行動する日本人の特長は、システム①で共有する情報が多いため
この感情の共有が人々の均質性を高めていることに起因します。

ところが、このように意識的な処理を省いた効率的な行動は
大きな変化に直面したときに困ります。

人間の行動の8割はシステム①レベルの直感で決まるからで
人々はエネルギーを消費する論理的思考を嫌がり、自動的な感情的処理を好んでしまうのです。

事故後の原発をめぐるパニックをみても、多くがマスコミにより刷り込まれた恐怖という感情が
人々を動かしていたことが分かります。


「電力が不足する」という合理的な計算より「原発が恐い」という感情のほうが強く
科学的データを見るより、正義の味方になって「悪い東電」「悪魔の原発」をたたくことを好んでしまうのです。

逆にアメリカ人はシステム①で共有している情報が少ないため
ほとんどの処理をシステム②で行ない、問題を契約や訴訟で論理によって解決しようとします。

このような情報処理は効率が悪いのですが
普遍性があるため、いわゆる合理主義が一定の有効性を持つことになります。

ただし、アメリカでも実はシステム①の処理の方が多く
それを無視して制度を合理主義だけで設計するとうまく機能しませんので
こうした感情を分析することなしには、政策立案も成り立たないでしょう。

 

なるほど、学問的にそうならば、これはこれでそれなりに説得力があります。

まずは「この野郎!」と激怒し、その後「冷静になって考えてみたら…」はよくあることですね。

ところで、本当に大変なのはこれからで
国が作成している資料などを基に今後の向かう道を選択していかなければなりません。 

コメント
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