保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

アメリカ人より野菜を食べない日本人 !?

2012年06月23日 | 自然農法による自給用野菜作り

食の欧米化がますます進む日本では
食生活において野菜離れがどんどん進み、肉類を中心とした食事メニューが増えるばかりで
国民一人当たりの野菜の摂取量は低下する一方です。

農林水産省の「食料自給表」を元に国民一人当たりの野菜の年間消費量で見ると
平成7年を境にアメリカが日本を逆転して上回っているのです。

それ以降もさらに低下し続け、平成16年の野菜の年間消費量は92,9Kg(1日254g)
これは今から26年前の昭和60年のアメリカの野菜消費量よりも少ないことになります。

ハンバーガーやフライドポテトなどジャンクフードをがっつり食べてるイメージの強いアメリカ人よりも
今の私達日本人のほうが全然野菜を食べていないのですから
栄養摂取の点において深刻な事態に陥っていると言わざるを得ない事態です。

このため、国民の健康を守る国も危機感を覚え
「野菜を1日350g食べましょう」と野菜摂取量の目標を発表しています。

現在、この数字の約70%という達成率は若干のバラつきがあるにしろ
世代を問わず各年代に共通していて、肉類を好んで食べる若者はもとより
野菜中心の食生活を送っていそうな60歳以上の世代でさえ目標を下回っているのです。

こうして国も推奨しているのは、健康な身体を維持するために
以下の7つの栄養素が必要不可欠だからに他なりません。

・たんぱく質
・炭水化物
・脂質
・食物繊維
・ビタミン
・ミネラル
・植物栄養素(ファイトケミカル)

この7種類の栄養素をまんべんなく摂取するために
「1日30品目の食品を食べましょう!」なんてことも昔から言われていますが
実際に30品目以上食べている人はごく僅かで、全体の10%程度だそうです。

つまり「10人のうち9人は栄養不足」といってもおかしくないのです。

一方では、現代の野菜そのものが
かつてのような栄養価を失っているとも言われています。

以前、「現代では野菜嫌いな子供が減っている。その理由は品種改良などによって
栄養よりも見た目を良くたり、好き嫌いの元になる独特の風味を消してきたから」と聞いたことがあります。

また、1年中いつでも手に入ったり、土を選ばず病気に強いという利便性を向上させることも行われ
結果、野菜がもともと持っていた栄養素を失ってしまったのだそうです。

その大きな理由は化学肥料を使う農業とされ
約50年前の自然堆肥を使っていた土壌は微量ミネラルが土にたくさん含まれていましたが
化学肥料の畑ではそれらが少なく、さらに大量に収穫される結果、土地が痩せ
どんどん栄養素が吸収されなくなっているとのこと。

例えば50年前の野菜と比較すると…

ホウレンソウに含まれるビタミンCは10%程度。
トマトに含まれるビタミンCは50%程度
ニンジンに含まれるベータカロテンは30%程度
キュウリに含まれるビタミンCは10%程度 …とか。

なぜこのような事が分かったかというと
さまざまな食品の栄養素の基準になるデータを記した「日本食品標準成分表」というものがあり
そのデータは戦前から数年おきに改訂され、食品の成分の増減が分かるようになっているからです。

「1日350g」は最近の目標でしょうから現代野菜の成分をベースに作られているはずで
もしそうでなければ、さらに5倍、10倍の野菜を摂らなければならず、これは現実には不可能です。

なぜなら、5倍としても1750g、普通大人でも1日の食事量は2000g程度のはずですから
完璧なベジタリアンにならなければ無理な話になってしまうのですから。

ただし、本来野菜には「旬」があり、自然の摂理として「旬」の野菜は
それ以外の季節に比べ栄養素が充実していると言いますので、野菜の栄養素低下の防衛策として
できるだけ季節にあった野菜を食べることが望ましいとされています。

こうして見ると、私のように自家用のために有機栽培している人々は
「在来種」や「固定種」と呼ばれる品種改良されていない、いわゆる伝統野菜の種や苗を手に入れれば
同じ量でも市販の数倍の栄養を摂取できることになるのですから
これは将来の私の家庭菜園の大きな目標に据えることになるでしょう。

ちなみに、一昨日収穫した下の画像の内、家にあった簡易バネバカリで計ると
赤いカゴの中で約1kg(大根の葉っぱも含む)の重さですから
これを3日で平らげると目標の「1日350g」をほぼ達成することになります。

 
(赤いカゴの内訳:大根2本・エンドウ多数・白菜の花6本・カリフラワー1株)

画像で見る限り、これからの季節は無農薬・有機栽培でも
夏野菜がどんどん収穫時期を迎えますのでそれほど多い量とも思えませんが
1年を通じてとなると、雪が降るこの地方では露地だけではやはり難しいのでしょうね。

 

 

 

 

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