2008年8月から2010年1月まで1年6カ月かかって
それも150万円もの治療費をK先生に支払って4本の歯をインプラントにしました。
薄い上顎に増骨剤を埋め込んで厚くする処置が必要だったため
時間とお金は標準以上になっています。
(下の3本)
それから約2年半が経過し、ほぼ3カ月に1度のメンテナンスを受けながら
治療後の私の“お口の中”は絶好調です
メンテナンスの際は、X線写真でインプラントが埋め込まれた顎の骨の状態を調べ
同時に根元の歯肉の状態、さらにその他全ての歯周ポケットの深さと噛み合わせをチェックされます。
もちろん日常の歯磨きの善し悪しも判ってしまいますが
ここで購入した音波歯ブラシ「プリニカ」でほぼ完ぺきに磨けていると毎回評価されていて
治療前には深さ5mmあった数か所の歯周ポケットも
噛み合わせが改善したことも奏功して今では全て“良好”とされる2~3mmに改善しています。
私の場合はこうして、インプラント治療を受けて本当に良かったと心から思っていたそんな折
ちょっと思わぬ記事をヤフーニュースで見かけてビックリしました。
それは、厚労省の研究班がこの治療方法に関して、歯科医師1000人を対象に行ったもので
このうちインプラント治療を行っている289人から回答があり、それによると
*神経を傷つけてしびれが残った
*インプラントの周囲に炎症が起きた など
何らかのトラブルの経験がある歯科医師が61%にも上ったというのです。
そして、「治療を始める前に
▽骨の厚さや神経の位置などを確認するCT検査を患者全員に行っている歯科医師は57%
▽糖尿病など治療の障害となる持病を把握するための血液検査や尿検査の値を
確認している歯科医師は23%にとどまり、事前の検査が
十分行われていないことが明らかになった」とのこと。
また、研究班の班長で日本歯科医学会のある総務理事は
「インプラント治療を行う歯科医師には幅広い知識と専門性が求められる。
安全に治療するためにどのような検査が事前に必要かガイドラインをまとめ
学んでもらう体制の構築を急ぎたい」と話しています、とも。
どうやらこのインプラント治療に関しては、今になって様々な問題も指摘されているようです。
そう言えば確かに私も、この治療が終わった“後”で
「インプラントは成功か失敗のどちらかしかない治療法です」と
これを日本に持ち込んだ医師がTVインタビューで語るシーンを見て
そんな危険性に関する話は一切、聞いていなかったので
遅ればせながらK先生に私の治療は成功したのかどうか、尋ねたことがありました。
治療中も、ネットで調べた都会の歯科医院はほとんど「CTおよび手術室完備」なのに
K先生のところにCTはなく、別のH医院に出向かされて撮影してもらったり
普通の診察台で治療(手術?)を受けたことなど、ちょっと不安に感じたこともありました。
結局、K先生から「成功です」と言われ、実際、今はこれまでの人生に中で一番
歯の調子が良い状態で過ごせているのですから、まずは「良かった良かった!」というものです。
治療の一部始終をブログ投稿したいから、と
画像は撮影する度に私のパソコン宛に送ってもらっていましたし
治療の都度かなり詳しい説明も受けるようにしていましたので
私には他の患者さん以上に気を遣って治療せざるを得ない状況に置かれていたはずですから
これは一般的にもその医師のベスト治療を受けるコツの一つと言えるのかもしれません。
もちろん、腕の悪い医師を選んでしまったら
それ以前の話になってしまいますので“運を天に任せる”しかしょうがありません。
ここで医者選びの注意点を一つ、親子で開業している個人歯科医院の場合
例え息子が別の場所で開業していても、世間では「大先生」と呼ばれたりする親が歳を取っていると
この新しい技術であるインプラント治療だけは息子が行うことが多いので
大先生だけでなく、息子の評判が極めて大切なことをお忘れなく。
それにしても、ネットで検索すると膨大な数の歯科医院がインプラント治療の勧誘をしているのに
「どのような検査が必要かガイドラインをまとめ、学んでもらう体制の構築を急ぎたい」とは
“今からガイドラインを作ってそれから学ぶ”なんて、厚労省さん、ちょっと悠長過ぎやしませんか