Pochiのブチブチジャーニー

文字通り、Pochiが個人的な感想や意見をブチブチと語る。価値のあるものではないよ。

今も生きている「間違いだらけの少年H」

2020-05-03 13:04:10 | Weblog

● netを見ていると、現在の状況が戦前・戦中に似ているなんて発言している人たちがいる。高齢者ならともかく(高齢者でもバランスが取れているとは限らない)20代、30代、40代なんてのがしたり気に発言しているのを見ると白々しくなる。本当の戦争中がどうだったかなんて100%わかる人なんていない。まして、後世の人間が見る資料なんてどんな立場で描かれているかによっても違う。生きている人だって戦争反対の立場の人はそれで発言しているきらいがある。

 pochiは母親からB29がきれいだったという話を聞いた。教師だった母は当直の夜に空襲を受けて外に出てみると下町の方が燃えていてその上を銀色の飛行機が悠々と飛んでいるように見えたという。そういう飛行機がきれいだったという話はpochiが知っている範囲では母以外から聞いたことも見たこともない。この小さな話一つとってもそうで、なにを資料として使うかはそれこそ千差万別だ。

 昔「少年H」だと思ったが、戦争中の話を少年Hの目を通して描かれた小説だったがこれが大評判になった。しかし、hと同世代の山中恒は「間違いだらけの少年H」という本で徹底的に批判した。いまでもこの批判は生きている。一歩的な視点だけの話は無価値どころか毒本である。とくに印象に残っているのは、その当時を知っている人がこの程度の嘘に騙されたことであるという批判だ。本を読むことの意味、著者の誠実さ、資料批評の厳戒さなどその意味で「間違いだらけの少年H」は戦争中のことを声高に話す人の必読本である。現代がその当時に似ているなんて話す人にとってもそうだ。

 

● 10万円給付が決まったが、すぐ後で固定資産税・都市計画税の通知書が来た。なんだか、これで10万円のほとんどがなくなってしまうようだ。一部残った分は失くした漫画本購入でおしまいになりそうだ。