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ブルターニュ紀行 31 < ロリアン 3 汎ケルト民族フェスティヴァル > 

2021-04-12 00:15:12 | 素晴らしき世界/フランス/ブルターニュ
巻頭写真 : 『ロリアン  汎ケルト民族フェスティヴァル』のパレード


荒海と信仰とケルト文化と古代巨石文明と
フランスにあってフランスではない異世界を訪れる
31

実は
『Organisation Céltique ケルト民族機構』
という組織があります
正式メンバー「ケルト民族国家」6カ国で構成
北から
「南部を除くスコットランド」「アイルランド」「マン島」「ウエールズ」「コーンウォール」
「ブルターニュ」
そして準加盟国として
北スペインの「アストゥリア」と「ガリシア」
オブザーバーとして「ケベック」
で構成されているようです

シンボルの旗もあります


上段の左から右へ
「ブルターニュ」「マン島」「スコットランド」
下段左から右へ
「アイルランド」「コーンウォール」「ウエールズ」
中央はケルトのシンボル『三つ又巴』

そもそも『ケルト民族』というのは
イタリアのエトルスク人が青銅器を使っていた2500年前に
現オーストリアの『ハルシュタット』で岩塩が取れることで人が集まり
さらに鉄器の使用が起こって「鉄器文明」が始まり
そこから西欧へ進出していったハルシュタット人たちの子孫のことです


黄色がハルシュタット文明の中心
薄緑から緑そして濃い緑との順に辺境になってゆきます

当時の西欧は森しかないところで
散り散りになって広がっていったハルシュタット人たちは
ケルト人と呼ばれるようになり
お互いの繋がりも関係性もなくなって文明としての求心力を失っていった結果
ローマに征服されてしまうことになる

ケルト族の典型的な兜

巨石遺跡によく見られる文様

この文様が「三つ又巴」に収斂されて行く


こういうヴァリエーションも生まれ


これがさらに複雑に四つ又となって
「ケルト十字架」へと繋がってゆく



この『ケルト十字架』は
キリスト教文化の十字架の変形ではなく
起源はもっと古い

ちなみに
フランスあたりの彼らは「ガリア人(仏語でゴール人)とよばれましたが
地域によってバラバラな勢力に過ぎず
ローマの勃興とともに滅ぼされたり同化させられたりして
ローマ人による広大な新しい文化圏の形成とともに
独自性が消えて行きました
辺境を除いて

と言う事で緑と濃い緑の地域だけ
言語や風習などの「ケルト文化」が残ったのです

もともと20世紀になってブルターニュでは
自分たちの起源に重きを置いた文化人たちが「Cercle Céltique ケルト・サークル」
という運動を起こして
各地で祭りをを開いて自分たちの言語や音楽を再認識して残して行く文化運動を
行っていて
そこから「Organisation des Nations Céltiques ケルト6カ国の組織」が
作られていきました


青 『スコットランド』
緑 『アイルランド』
(小さな)橙色 『マン島』
赤 『ウエールズ』
黄色 『コーンウォール』
黒 『ブルターニュ』

そして
ここ「ロリアン」では戦前からほぼ毎年『Féstivale Céltique ケルト祭』という
他の5カ国も参加するイヴェントを大々的に行ってきたのです

公式パレードの出発からどうぞ


6カ国の国旗が先頭です

フランス海軍ブルターニュ師団

ウエールズの団体






カンペルレの団体




















やがて大観衆と一体になって



メイン会場である野外ステージの広場に集結




ライヴ・コンサートに突入






ステージでも






別の場所の小ステージでも





体育館ではダンスパーティーも



プレジャーボート・ハーバーの前では海軍軍楽隊が




スタジアムでも



ゴルフ場でも



コンサート会場の周囲には
お食事処や



模擬店もたくさん出ます



ソーセージを焼いてたり




そば粉のギャレットはブルターニュですから必須アイテム

夜の帳が下りる頃から
大ステージでも







小ステージでも




参加国の有名ミュージシャンやバンドが続々登場




各テーマごとのグランプリが競われます

誇らしき受賞者

老いも若きも老若男女の笑顔があふれます







準オブザーバー地域中南米の
キューバからも



『ロリアン 汎ケルト・フェスティヴァル』
毎年8月に開催され
80万人が集います
=  =  =  =  =  =  =  =  =  =  =  =  =
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