タミアのおもしろ日記

食文化・食育のお役立ちの話題、トンデモ食育、都市伝説、フードファディズムなどを分析して解説します!(^.^)

星はなんでも知っている。シュタイナーでどっきり。

2019年06月09日 | Weblog
「あ、あの窓!」
友達のノブさんが指さしたのは、住宅街の一軒屋の窓でした。
そこには、半分透き通った紙で作った幾何学的なお星様。
老舗喫茶店に行く途中でした。
「タミアさん、あれなつかしいね。」
「そうねノブさん。確か10年位前に流行したよね。」
「もう無くなったと思ってた。・・・」

すると、続けて、ノブさんは、意外なことを口走りました。
「あの星って、目印だったな。」

目印?何の?
なにかが私の頭の中で、チカチカと回るのを感じました。

「あれを貼っている家は、オーガニックとかスローなんとかとか、雑誌の宣伝にすぐ飛びつくキャラの女子が住んでるなって、バレバレだったよね。」

そうだ。
そういえば、「センスのいい流行物」を紹介する雑誌で時々見かけたなあ。オーガニック素材の日用品を売る雑貨店と知育玩具店にあった。
有機農産物店にも、なぜか飾ってあった。
「お子さんと一緒に折ってみませんか?」とかなんとか書いたPOPもあって、普通の折り紙とセロファンの中間のような半透明の折り紙の束を売っていた。

この紙を規定の形に8枚?12枚?・・・とにかくたくさん折って、点対称にぐるり並べると星の形になる。これを窓に貼って完成する。
ちょうど息子が幼かったので一瞬気になったけど、でも、息子は折り紙に関心無かったし、同じ形の物をたくさん折るなんて時間ないし、クリスマス以外の時でも星形ばかりおすすめするので「変だなあ」と思って、結局真似しなかったなあ。

目印、と聞いて、私は、何か背中が寒いものを感じました。
黙りこくった私を見て、ノブさんは別の話に切り替えました。
それで、その日はそれまで。その後で詳しく調べて見ました。

その結果分かったこと。あの星は、有機農業マニアやロマンチック系のオカルトが好きな人に大人気の、「シュタイナー教育」の幼児教材でした。シュタイナー教育は知識よりも芸術性や感性を重視するので、そういう教育がツボにはまる子供と全然合わない子供がいます。教育の背後の理論は、とても神秘的な(なぞっぽい)オカルトです。まあ、万人に勧められる物ではなくて、「ごく一部の人には合うかもしれない」ぐらいの話です。
シュタイナー教育の教材は10年前当時、オサレな店とオーガニック系の店に、よく置いてました。この折り紙キットを買った人は、それがシュタイナー教育キットだと知ってたのか、それとも単に流行りできれいだからか、そこは分からない。

けど、つまり、この星を窓に貼ることは・・・・
この家に幼い子供か若い女性がいますよー!
しかも、折り紙に手間暇かける程度の時間の余裕もあるよー!
有機とかスローなんとかってのが好きだよ~!
ロマンチストな上に意識高い系だよ~!
流行と宣伝されると素直に飛びつくお人良しだよ~!

、と自分で叫んでいるようなものです。

・・・背中が寒くなってきました。

本当に効果があるのかよく分からない化粧品や健康食品、キラキラ系宗教、乙女心をくすぐるメルヘンチックなおまじない商品のポスティングする時に、狙いを定めやすいってことです。タミアはそういう連中とは付き合いがないから、彼らがあの星を目印にしたという確証はないけど、そういう商売をしている人が、あの星を飾ってる家を見たら、しめしめカモだと思ったことでしょう。

そう、確かに、あの紙をお店で見たとき、「もっと簡単に折れる花や犬やネコを折って貼ればいいのに、星の形しかおすすめしないのは変だな?」と思ったことがあった。星の形にこだわったのは、シュタイナー教育の面では理論上のわけがあったんだろうけど、日本国内では、偶然だとは信じたいんだけど、結果的にはね、「この家の住民が流行をあっさり取り入れやすいかどうか識別するのにガンガン使えた」、ってことです。

たぶん、今日も、○○を食べ歩きしたり、○○の店に行列作って並ぶのをSNSに投稿したり、○○のカバンや時計を持っていることで、だれかが「お、あいつは宣伝広告に簡単に引っかかるやつだな。」「あれを身につけるなんて、ははーん、あの雑誌の読者だなあ。」
「素直というか、カモられやすいというか、使いやすい人物だね。」と、個人情報の推定に利用されているんでしょう。



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