新について
この漢字はの語源は、木ヲ斥ル(木を切る)というところから出た書物にはある。木の切り口
のなまなましさを現すという。切ったばかりの木の切り口は、樹液にぬれて、吸い込んでみると、
命が蘇るような香気を放っている。
古代に発達した都市(中国、エジプト、メソポタミヤ等)では都市の発達とともに森林を伐採、破
壊していった。その結果古代の大都市はなぜか衰退することになっている。新と言う文字はめでた
い文字であるが、度が過ぎて気を斬り過ぎると年は衰退するようである。
生体の細胞はつねに新しく生まれ替わっている。私どもの生命は、時々刻々にに新陳代謝してい
る。しかもふしぎなことに、総体としては、恒常性を保っている。Aさんは、Aさんのままである。
ただし、Aさんのいのちを日に新たにしている代謝がとまれば、Aさんは死ぬ。Aさんであるがま
まに、この世を去る。だから生命は尊いのである。
日に新たなり
日々新たなり
又日に新たなり
という言葉が古代の中国の王がこれを推奨した。
新しく作り変えるということはいいことだけれども、その実現には相当の決断と見識が必要にな
る。今日の世界はすべてにおいて新しく変わりつつある時代に遭遇している、新しく替えることに
躊躇してはならない、それは為政者のみにあらず、国民も受け入れなければならない定めである。
この令和6年という年が良い方に変る事を祈ってやまない。