自由意志と宿命---芥川龍之介
兎に角宿命を信ずれば、罪悪なるものの存在しない為に懲罰と云う意味も失われるから、
罪人に対する我我の態度は寛大になるに相違ない。同時に又自由意志を信ずれば責任の観念
を生ずる為に、良心の麻痺を免れるから、我我自身に対する我我の態度は厳粛になるのに相
違ない。ではいずれに従おうとするのか、?
私は活然と答えたい。半ば自由意志を信じ、半ばは宿命を信ずべきである。或は自由意志
を疑い。半ば宿命を疑うべきである。
侏儒の言葉より
この芥川の言葉に付け加えるとすれば、私は運命と云おう。つまり宿命でもなく偶然な
出逢いの結果、大きく人の人生が変わる場合もあるからだ。強固な自由意志と宿命を受け入
れて、それを好転させいいく努力が必要と思うからです。 0
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