空港から海外へ渡航する際に、日本人用(主として)に顔認証ゲートが導入されて久しい。コロナ禍前の2019年から導入され始め、現在では羽田、成田、新千歳、中部、関西、福岡、那覇の7空港で運用されているそうだ。
それまでは出入国管理官との対面審査で、出国の際は搭乗券とパスポートを渡すと読み取りと本人確認をされ、問題がなければわずか10秒程の感じだったが、最後にペタンとパスポートに出国のスタンプを捺され、パスポートと搭乗券を返してもらって終わりだった。
以前も日本人専用レーンに並べばさほど長い行列が出来ることはなかったが、顔認証ゲートになってからは非常にスムーズになり、行列が出来る間もなくゲートに入れる感じだ。今回の渡航では出国も帰国も共に、顔認証ゲートはガラ空きに近かった。円安がこのまま続き、航空運賃が高止まりのままだと海外に出掛ける日本人は一向に増えず、このゲートに行列は出来そうにない気がする。
今回の帰国時だが、審査場のスタッフは日本人を顔認証ゲート方向に案内する人と、ゲート通過後に帰国スタンプを希望する人にスタンプを捺す人の2人だけ。ゲートの横でディスプレイ操作の不慣れな人を補助してくれる人の姿は見えなかった。対面審査に比べて省力化され、配置人員も相当減らせているだろう。
参考までに出入国在留管理庁のホームページを覗いてみた。日本人対応で減らせた人員は、外国人審査に充て、外国人の出入国審査の厳格化維持と円滑化を図るとある。恐らくこれはコロナ禍以前の訪日外国人を増加させる前提での方針で、確かに必要な事ではあるが、コロナ禍前の前提レベルに戻るだろうか?過剰な設備と人員が勿体無い気がする。
また、出国審査場と入国審査場での顔認証ゲートの設置割合は同率ではなく、出国が6割、入国が4割となっている。確かに飛行機のボーディングタイムが迫っているのに審査場に長い行列があったら間違いなく焦る。
ところで顔認証ゲートが導入されてからはパスポートに必ず捺印されていた出国と帰国のスタンプが無くなった。希望すればゲート通過後のカウンター窓口で捺印してくれるので、今回の出国時にはもらってみた。窓口の人が美人だったからだけで、特別な理由はない。
ウチの嫁は毎回スタンプをもらっている。パスポートをスタンプだらけにしたいようで、買い物ポイントのスタンプをもらう感覚だ。以前には寺社巡りをして御朱印をもらうことを楽しみにしていた時期もあったが、これに似たようなものかも知れない。
帰国の際の失敗談だが、ウチの嫁は自分の後ろから続いて隣の顔認証ゲートに入ったはずだが、出口で待っていても中々出て来ない。おかしいなと思いゲートの場所に戻ってみると、うまく認証されなかったようで、嫁は空いていた隣のゲートに移動してディスプレイを操作している。
何のことはない、嫁はマスクをしたまま操作をしていて、これでは駄目だ。大きな声を出すのは憚られるのでマスクを外す仕草で知らせて、やっとゲートを通過できた。オマケに最後まで慌てたのでスタンプをもらい忘れ、ブツブツ言っていた。ヤレヤレだ。
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