振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

お蕎麦屋さんで津軽三味線のライブを聴く

2018-10-11 14:24:35 | グルメ
このお蕎麦屋は吹田市の住宅街の中にあり、現役時代に自分と同じ会社にいて早期退職した先輩が15年以上前に開業した店だ。同じ会社と言っても一緒に仕事をしていた訳ではないので面識がある程度だが、実は自分のヨメ(社内結婚)が入社して配属された職場にいたのがこの先輩。

同期入社の友人S氏に誘われて夫婦連れ4人で店に行ったのが9月上旬。ヨメが先輩と顔を合わせるのは40年ぶりぐらいで、昔の思い出話がはずんでいた。先輩も社内結婚だったので奥方とも面識があり、たまたま当日の客が自分達だけだったので、長時間に渡って食べて飲んでしゃべってしまった。

店は自宅のガレージを改装して1階に入口と厨房、客席が2階にある。営業日は曜日限定だが、蕎麦通が探して来るそうだ。





女将(奥方)が三味線をやっていて、師匠を呼んで店でライブをするから来ないかと誘われ、1ヵ月後に再訪した。20数名の客が集まり、客席の窓には秋の月とススキとシャレている。



三味線でも津軽三味線は弦楽器と打楽器を混合したようなもので、生で聴くと大変に迫力があった。勝手に表現すれば、和製ロックで唄のないインスツルメント、ギターで言えばエレキか?歌舞伎や文楽で聴く三味線とは違って、自分の身体が一緒に動いていた。

師匠の軽妙なおしゃべりもあって、演奏時間はあっという間に過ぎてしまった。



美味しい蕎麦を食べ、熱い日本酒をチビチビやりながら三味線を聴くのも悪くなかった。

山菜のコシアブラが運ぶ春の味覚

2018-04-06 21:21:58 | グルメ
桜のソメイヨシノが散り始める頃に山にあるコシアブラの木から若い芽が顔を出して来る。コシアブラは山菜の女王と呼ばれているが、ちなみに王様はタラの芽だ。

桜の開花が早かった今年もソメイヨシノの花が散り青い葉っぱが出始めたのでバイクで20分くらい走り、山の中に入って来た。



上の画像のように山の入り口にあったソメイヨシノも花がわずかに残っているだけ。山に入るとツツジがちょうど見頃だった。



毎年この山に来ているが例年なら4月の10日を過ぎてからだから今年は早い。早すぎないかちょっと不安だったが日当たりの良い高い木などには新芽が伸びて既に葉っぱが開き傘のようになっていた。入山のタイミングとしては悪くなかった。





画像にあるような高い場所には手が届かない。しかも私の好みからだと葉っぱが開き過ぎだ。

毎年のことなので生えている場所をしっかり覚えている木も何本かあるが全部は覚えていない。山道を中腹まで登ってから同じ道を戻ったのだが、登りには気付かなかったコシアブラの木に降りて行く際に見つけることがよくあるし、今年も新たな木を発見した。木の生え具合と新芽のシルエットが見つけるポイントだが紛らわしい木もあれば新芽が大きな葉っぱになれば見分けがつかなくなる。



何とか手の届く木が4本くらい見つかり食べごろの新芽を採取することができた。葉っぱが開く前のこのぐらいが私にとっての食べごろだ。量が少ないように見えるがサッと湯がいてポン酢で食し、春の味と香りを堪能するにはこれぐらいでいい。

咀嚼すると春の香りと冬の間にコシアブラの樹木の中に溜まっていた「気」みたいなものが口の中にパッと広がり、今年も春が来ていると感じるのだ。