さすがに津高が初めて開催する塾対象の説明会だ。
多くの塾の先生たちが集まった。
至誠塾の斉藤先生が近寄ってきた。
「おめでとうございます」と俺。
「やっと、実現しました・・・」と斉藤先生。
思えば、この地区の公立高校のなかで塾対象の説明会を開催していないのは津高だけだった。
公立高校と塾という対立概念が長らく存在した。
そのタブーを打ち破ったのは久居農林。
そして津東に塾対象の説明会を開かせるきっかけは俺だったと思っている。
私的に相談を受けて、塾対象の説明会の意義を説いた。
そして俺一人よりは組織的にと、社団の学習塾協会の紀平先生に繋いだ。
農林の校長先生が津西に赴任してことから、津西でも塾対象の説明会に参入した。
そして残る唯一の牙城が津高だった。
今日の開催に至るまでの社団の斉藤先生を初め、KSKの伊藤先生など、水面下での様々な尽力があったと思う。
本当に感謝したい。
そして、説明会開催に関しては津高側にも不安があったと思う。
それを押して開催にこぎつけた関係者の尽力に心から拍手を送りたい。
そんな流れのなかでの開催、双方が緊張している。
高校側が配布した資料、準備にかなり時間をかけたものだと思われる。
そんな中で始まった説明会。
津高で同級生だった教頭先生の順チャン、1時間弱を津高の現在を語ることで疾走。
これもまた何度かリハしたんやろな。
そんな高校側の努力に報いようと、開明学院のジュニア、じゃなかった永橋社長が、遅刻した塾の先生を非難したのも来年以降を踏まえてのものだと思われる。
「生意気を言ってすいません」・・・若いから気を使うよな。
でも、あえて言ったわけだ、永橋先生男前やで。
そして最後の伊藤先生、ええとこみんな持ってった(笑)。
「津高の過去5年間の大学実績は着実に上昇しています。これは着任されて4年目の校長先生の努力に負うところが大きいと思われます。そこで組織人という意味から、我々経営者にも参考になると思われますから、校長先生からどのように生徒達を指導したのか、お話を伺いたい」
キラーパスやね。
ところが、このパスを受けての校長先生、「たまたまですね」
このコメントには好感を持った。
コーラかけではいろいろあったが、いい先生やん。
帰り際になり順チャンに挨拶。
「えっ、中山! オマエ、塾の先生やってるの! ちょっと待てや、そこで待ってろよ」
塾の先生への挨拶を終えてから二人でゆっくり話す。
「いやあ、こちらが思っていた以上に塾の先生方が気遣ってくれたのがよく分かってさ。正直言って驚いたよ」
「ここまで来るのに、社団の塾の先生達、ほんとうに苦労したんさ。だから、今日の説明会はなんとしてでも成功させたかったんや。つまりは来年以降の開催を見据えてさ」
「そりゃ心配しなくてもいい、来年もやるよ」
「俺だって、質疑応答がしらけたらマズイと思って質問を用意していたよ」
「どんな」
「今年の入試において名古屋大学に合格した現役は16名やったよな」
「ああ」
「そのうち2人が推薦や。そして残り14名の合格者のうち、理系は13人、文系はたった1人や」
「おまえ、よく知ってるな」
「さらに言うと、文系で名古屋大学を受験したのは15人や。つまり、15戦1勝14敗・・・なぜ、このように理系ばかりが合格して文系は血を舐めるのか・・・って。でも、質疑応答活発で俺が質問しなくて良かったよ、こんな質問したら来年の開催がなくなってたかもしれへん」
「オマエなあ」と順チャン、苦笑しきり。
とにかく、今日の一歩は津高と塾の双方にとって大きな1歩だ。
これからも、いい意味での緊張関係を保ちながら真摯な意見を交換していきたい。
亮太(10期生・光近代塗装専務)から電話。
今夜のマージャンの開催について。
アキラの親父もこれないようだから中止という線もあったが、やはり開催。
臼井(4期生・臼井自動車)と亮太と谷(6期生・ユニバーサル造船)あたりが姿を見せるはず。
まあ、森下(8期生・環境学研究者)のカバンが俺のベッドの上に置いてあるから面子には困ることはないやろ。
クリックしていただいた方、本当に感謝してます。
虚と実が絡み合いながら、これからも頑張ります。