2024年の干支は「辰」。
もう5月も下旬に入っているのに何を今更――と、自分でも突っ込まずには居られないではあるが、どーしても書き残しておきたいので、書いておくことにする。
要は「竜」と「龍」について。
恐らく、「龍=竜の旧字体」と認識している向きが多いのではないか。いや、私もそう思っていたし。
どうも、偉い学者先生の研究によれば。むしろ「竜」の方が歴史的に古い字であり、それがどういう事情なのか装飾されて変形したのが「龍」というわけらしいのです。
で、歴史の流れの中で、いつの間にやら「龍」の方が正字として扱われるようになっていった――ようです。
で、本邦では戦後になって、常用漢字を制定する際、より書きやすい字を――という発想の下、「竜」は常用漢字になり、「龍」は人名漢字という扱いになります。
旧字と新字というのではなく、むしろ異体字の関係ですな。
参照URL https://kanjibunka.com/kanji-faq/jitai/q0336/
ところで、「龍」という字自体にもミステリアスな一面がありまして――
参照URL https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/%E5%B8%B8%E7%94%A8%E6%BC%A2%E5%AD%97%E8%A1%A8%E3%81%AE%E6%94%B9%E5%AE%9A%E3%81%A8%E4%BA%BA%E5%90%8D%E7%94%A8%E6%BC%A2%E5%AD%97%E6%9C%80%E7%B5%82%E5%9B%9E
なぜ、こういうことが起きているんだ、と(苦笑)。
ついでいうと、最終画が横棒ではなく、縦になっていることもあったりして(「テ」みたいになっているやつ)、こいつにもドキドキさせられることもしばしば。
なんで、こんな記事を上げているのかというと、仕事柄、年に数回ではありますが資料として人名を扱うことがあって、毎度毎度、悩まされているから。
お役所というところは、また、律儀にJIS第4水準くらいの字なら、きっちりと表記してくれるもんでねえ……ただ、当事者にしてみれば大切なアイデンティティとなっていることも往々にしてあるわけで――毎度毎度、私は半ば発狂しながら、イラストレーターと格闘するという仕様になっております。
愚痴やボヤキを兼ねて、書き殴ってみました。