映画『クワイエットルームにようこそ』のDVDを見る。
『閉鎖病棟』から関連して思い出した。
私の場合、日本で精神科病棟を扱った映画といえばコレだ。
ライター業に勤しむ主人公は、激務の中ふと目覚めたら、
見知らぬ天井の下で全身拘束されていた!
自分の事情を、周りの誰も分かってくれない、
奇妙な人々の闊歩するそこは、まるで異世界。
元の外界へ戻れるのは、最低でも14日後。どうなる主人公!
正直に言いましてこの映画、我が第一印象は決して良くなかった。
精神科ゆーても、出てくる病は摂食障害や希死念慮まで。
で、そういった病やその治療を戯画化しすぎなんじゃない?とも。
でも。そもそも、そういう風に、やれ不謹慎だと眉をひそめてる自分が、
実は一番偏見もってるんじゃないかと後で気づいて愕然となった。
主人公自身を含め、「正常」に見える人こそが、
別の角度からは「異常」な面が浮かび上がる連続。
序盤のギャグのような展開は、2周目に見る時、意味を変える。
涙の場面で胸が温かくなり、笑顔の場面で胸が悪くなるという、
一見ムジュンした描写は、こちら観客に強く印象を残す。
なお、余談ながら。この映画、出演者がめちゃくちゃ豪華。
宮藤官九郎氏や庵野秀明氏の演技を見れるのは貴重。しかも上手いし。
深く考えすぎずに見るのが吉です。
それでは。また次回。