好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

小説版『弟切草』を読んだ。

2024-01-02 | 物語全般
『弟切草』(by長坂秀佳)、読了。

PS版『弟切草 蘇生編』と合わせて発売されていた作品との事。
作者はあとがきで、ゲーム版を知らない人も楽しめる作品を目指したような事を書かれているが、やはりコレはゲーム、それも『蘇生編』のザッピングシステムを経験している人の方が読めると思う。

と言いますか、何も知らない人が読むと、大抵こう思うはず。
「何で、やたらカタカナつかって書いてるの?」
「何で、同じ場面をそのまま2回繰り返して書いてるの?」と。

念のため説明すると、『弟切草』はスーパーファミコンで読む作品であり、画面表示能力の低かった当時は、漢字よりカナが多用されていた。

また、PS版の『蘇生編』では、謎の屋敷を探索する公平の視点と、一緒にいる奈美の視点とで、異なる描写を読める機能があり、奈美視点が公平視点を補完するような形を取っている。
小説版は、それらの要素を忠実に再現しているわけだ。

ただし、小説版は、ゲーム版と内容がモチロン異なる。
公平は『弟切草』本編を制作したシナリオライターという設定。
『かまいたちの夜2』の状況に近い。
新キャラも出てくるし、直樹やナオミの設定も違う。
いかにもなホラーで始まって、途中で一気にミステリになって、またホラーに戻る。
世界観の変化が忙しい。

ところでこの作品、実は全3部作らしい。
全部読んだらまた違う感想になるだろうか。

それでは。また次回。

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