好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

ライトノベルの開闢(はじまり)。(その12)

2016-06-12 | 物語全般
『魔獣戦士ルナ・ヴァルガー 12(天命)』(by秋津透)、読了。

とにかく言いたい言葉(メッセージ)は。
作者さんお疲れ様。
一所懸命に最後まで書ききった事そのものは無論素直に賞賛したい。が。
一歩引いた、無責任な読者としては、最終巻には粗が目立つ。

1.作風の瓦解。
どシリアスなストーリーを、からっとギャグで落としてくれているのが、
この作品の長所だったのに。結局普通のシリアス展開になってしまった。
特にザシャムに関しては、笑顔で読者(こちら)を欺いた腹黒に
見えてしまって読後感が非常に悪い。
豪快なルビも激減。あと「読点で行替え」は単純に読みにくい。

2.伏線の未回収。
「魔獣の力でグレゴールとヒュレーネをいつか倒す」とか、
「(最終作戦では)ルナがミルに襲いかかりでもしない限り危険はない」とか、
不発に終わってしまったネタが結構残ってる。

3.章立てのアンバランス。
1冊の後半4割が、ルナが目覚めてからの後日談。
しかも、駆け足で説明されて忙しない。
これなら、目覚めまでを第11巻、後日談を第12巻と振り分けた方が良かったと思う。
また、(恐らく)リプレイ版などの番外編を前提としたエピソードは、
もう少し控えてほしかった。

それでは。また次回。
(外出や映画など、ネタが遅れて溜まってます。ある程度さかのぼって書くかも)

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