飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

バスケットボールを通じて人生を教えたい

2023年05月12日 12時03分26秒 | バスケットボール
「バスケットボールを通じて人生を教えたい」
この言葉は、2000年に選手と共に渡米し、全米大学コーチとしては最高の賞である、ジョン・ウツデンアワードを日系人で初めて受賞された、デイブ・ヤナイさんの言葉だ。

高校男子バスケ界で九度の日本一に輝く福岡第一高校バスケットボール部監督井手口孝氏は、このデイブ・ヤナイ氏の指導を2週間に受けた。
その時、自分のチームとロサンゼルス1の強豪校と練習試合をすることになった。
しかし、全く歯が立たず、選手たちの心は折れかかっていた。
そんな中で、三井という選手がミスをして相手にボールを取られそのまま速攻でシュートを決められた。
三井は戻ってディフェンスをする気力もなく、その場に立ち尽くした。

当然、こんな時には、井手口監督は、「この野郎。お前のミスだろう。自分で戻ってディフェンスをしろ!」と言おうとした。
しかし、そのときデイブ氏は次のように言った。
「三井、お前はいい選手だ。いい選手はミスしても一生懸命戻る。なぜ、阿多田はいい選手なのにそれをやらないか」
三井は少し生意気で、ちょっとやそっとでは泣かない根性のある選手だった。
ところが、デイブ氏の一言で三井は突然泣き出し、その後人が変わったように、相手に向かってハードディフェンスをするようになった。

この声の掛け方は、どこが違うのだろうか。
本人の人格を否定せず、期待を込めたアイメッセージを送るということかもしれない。

Saitani
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