里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

アーバンコーポ倒産の余波

2008年08月19日 | 世 相
新興不動産開発会社アーバンコーポレイションが、8/13に東京地裁に民事再生法適
用を申請し、事実上倒産した。
負債総額2558億円の内、1000億円は銀行からの借り入れでその半数は地銀が占め、
最大額は広島銀行の121億円だというが、ようやく立ち直ったところだけに大打撃だ。 

おまけに、このアーバンコーポが加わった福山駅前再開発も頓挫してしまい、関係者
が対応に追われているそうだ。
この一角は、嘗て“そごう”がデパートを建てようとして地権者の反対で取り止めになっ
て以来、長年にわたり再開発が棚上げにされていた一等地なのだが、よほど運のな
い場所らしい!

(新幹線のホームから南東に見える再開発予定地と福山城外堀遺構)

倒産の余波は、アーバンコーポが全国で手がけていた開発事業関連に止まらない。
仏金融大手BNPパリバを割当先とする、CBを先月11日に300億円発行した件に
ついても、その契約内容が破綻するまで明らかにされなかった事が大きな問題にな
っている。
つまり、
「CBを発行し300億円を調達する」
としか発表されず、
実際には転換した株式の売却代金分
しか調達出来ないという事が公表され
ていなかった事が問題視されている。

市場では、6/26の
「CBを発行して300億円を調達し、短期借入金の返済にあてる」
という発表を信じ当面の危機は去ったと見て、7/11には株価が一時反発する動きも
見られた。
ところが、その裏ではパリバがCBを株式に転換しては市場で売却していたのだ。
これでは株価が下がるのは必死で、アーバンは実際には90億円しか調達出来ず、
運転資金に窮して倒産してしまったという訳だ。

パリバは、CBの代金を支払っていないので、何の損害も無い。
それどころか、恐らく株式の売却に伴い利益を得ているのだろう?

それに引き換え、危機は去ったと考えて株を買った投資家や、アーバンの従業員と
取引先にとっては、まるで晴天の霹靂であろう。
何とも恐ろしい事がまかり通る世界だ!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿