“簡保の宿”の値段

先日、全国約７０ヶ所の“簡保の宿”と首都圏の社宅９物件を合わせて１０９億円で
オリックス不動産へ売却する事が決まったが、それに鳩山総務相が異議を唱えひと
まず売却は凍結されたそうだ。

元々は簡保加入者の福祉増進の為に建設されたもので、2012年までに廃止するか
譲渡する事が決まっているが、未だ国のもの（つまり国民のもの）だ。
それを、郵政民営化推進論者の一人であったオリックス会長の関連企業が落札した
とあっては不明朗な上に、土地・建物に約２４００億円もかかったものをいかにも低い
価格で売却する事に大きな批判が集まったからだ。

しかも、昨日の新聞報道で、
「（旧）日本郵政公社が一昨年に売却した鳥取県岩美町の“簡保の宿”を、東京の
　不動産会社が１万円で購入して直ぐに鳥取市内の医療法人に6000万円で売却した」
と伝えた。
　
何でも一昨年に、１７８ヶ所を７業者に一括して１１５億円で売却した内の一つで、
ほかにも鹿児島県指宿市にも１万円で売却した物件があるらしい。　子供のままごと
に使う玩具の家でもあるまいにとんでもない話だ！

嘗て、我々の厚生年金や税金で建てられたグリーンピアも大安売りされたが、その
時も採算の取れない事業を進めた責任や大安売りした責任を取った話は聞かない。

私が先日行った竹原市の“簡保の宿”も結構綺麗で、お客さんも多かった。
今回の売却についても、グリーンピア同様に誰も責任を取ったとは聞かないが、せめ
て我々の簡易保険や税金で建てたものが大安売りされる事のないように願いたいも
のだ！