里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

国旗制定記念日

2012年01月27日 | 政 治
今日は、国旗制定記念日なのだそうだ。
何でも、1870年(明治3年)の1月27日に、
「太政官布告の商船規則によって、日の丸のデザインと規格が定められた」
事を記念して制定されたらしい。

ところで、この日の丸国歌については、相変わらず強制や処分が行われているが、
私は、こういった強制が広まって行くのを強く懸念している。
なぜならば、私の父親は、日の丸の旗が打ち振られ、「勝ってくるぞと勇ましく…」 の
軍歌でフィリピンに送られ、昭和20年5月に戦病死しているからだ。

当時は既にフィリピン近海に於いては制海権も制空権も無く、全く補給の無い中で飢え
と病気、それに何より家族に対する思いに苛まれながら野垂れ死にしたのであろうが、
フィリピンだけで実に50万人以上が戦死したそうで、それを思うと悲惨で哀れな気持
ちがこみ上げてくる。

先の戦争では、日中戦争以来の戦死者230万人に加え、民間人の死者は80万人に
及ぶと言い、残された多くの家族の悲しみは言うに及ばず、国民全体に多くの犠牲を
与えた事を考えると、どうしても素直に日の丸を掲揚し、敬意を捧げる事は出来ない!

しかし、私とて自分の産まれた日本を愛する気持ちは人並みに持っているつもりだ。
スポーツの国際試合で日本が勝ったり、日本の小惑星探査機はやぶさが帰還したり
すると素直に嬉しいし、日本を誇りに思う。
それどころか、もし日本を侵略する国が現れれば、迎え撃つのもやぶさかではないと
さえ考えている。

然るにだ。 
東京都知事などは、「国旗や国歌に敬意を持たない者は日本から出て行け!」
と短絡的な事を言い、ことさらに愛国主義を押し付けているように感じる。
愛国心は強制されて生まれるものではなく、国を豊かにし、国民を大事にすれば自ず
と生まれて来るのではないだろうか?

昨今の日本は行き詰っているのに、政治家は政権争いばかりしているし、官僚は自
分達の利権を守るのに汲々としていて、一向に改革が進まない。
一方で、円高により企業は海外進出を更に進め、国内の産業は空洞化して雇用に
深刻な影響を与えており、特に若者や老人達に大きな不安を与えている。
こんな有様では、愛国心など持ちようがない。
国旗や国歌を議論する前に、やるべき事は山ほどあるのでないかと思うのだが如何な
ものだろうか?

国旗及び国歌に関する法律(国旗国歌法と略される)
自民党の小渕内閣の下で、1999年(平成11年)8月13日に公布・即日施行された
日本の国旗・国歌を定める、次の2条からなる法律。
 第一条  国旗は、日章旗とする。
 第二条  国歌は、君が代とする。

この法律については、憲法第19条が定める思想・良心の自由に反するとして反対
する者も多かった事から、当時の小渕首相も国会の野党質問に対し、
「国旗及び国歌の強制については、それを義務づける事などは考えていない」
と答弁して成立したもので、
・学校行事などで掲揚・斉唱する義務を課したり
・掲揚・斉唱に従わなかった人に対して不利益を課す等の規定は定めていない

にもかかわらず、石原東京都知事は都教委を通じて職務命令を出し、
 ・教職員は起立して国旗に向かって国歌を斉唱する
 ・違反した場合は服務上の責任を問う、とする通達を出し、多くの処分が行われた。
橋下大阪府知事(2011年6月条例制定当時)に至っては、
 ・学校行事で行う国歌斉唱は起立により斉唱する
とする条例を制定して教職員に義務付けた上に、2011年9月の府議会に於いて、
職務命令に繰り返し従わない場合の処分まで条例で定めるという。


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