里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

温暖化ガスの排出量削減

2011年02月02日 | 政 治
1月30日の日経に、2020年度時点の温暖化ガス排出量削減見通しが載っていた。
日経が1997年から毎年実施している「環境経営度調査」に基づくもので、
昨年の9~11月に非製造業を含む842社が回答したものだそうだ。

内容は、
『2020年度の国内生産量は、製造業の約60%が1990年度より増えると回答しており、
 2020年度時点での温暖化ガス排出量については、有力製造業205社の加重平均で
 1990年比18%削減出来る見通しが立った』
『1990年度比の業種別削減見通しは、機械70.5%電気機器38.9%で、こうした
 業界では国際競争が激しい為に省エネの徹底でコスト競争力を一段と高める』
政府は、2020年度迄に温暖化ガス排出量を1990年度比で25%削減する目標を立て、
 製造業を中心とする産業部門18%の削減を求める方向だが、製造業の63.6%
 政府目標の緩和、撤回を求めている』
というものだ。

どうやら、産業部門の2020年度温暖化ガス排出量は、政府の目標通りに達成出来る可
能性があるらしい。 
何しろ、福田、麻生首相の時代には中長期の削減を巡って大論争が起き、2009年3月
には経団連をはじめとする業界団体が、各紙朝刊に、
二酸化炭素を1990年比3%削減すると、一世帯あたり105万円かかる
という内容の意見広告を出して猛反対したほどだが、削減出来るとは結構な事だ!

昔を思い出してみると、1970年代にアメリカで、
自動車の排気ガスを削減しなければ販売を認めない」という法律がつくられたのに
伴い、日本の自動車業界が必死になって研究した結果、世界に先駆けて排気ガス規制
をクリアした事があった。

その研究が今の日本の自動車産業を支える大きな礎になった事を考えると、温暖化ガス
の排出量削減についても「費用がかかる」と言うだけで一方的に反対するばかりではなく、
嘗ての自動車産業のようにそれを逆手にとって世界に打って出る事を考える必要がある
のではないか?

何しろ地下資源の無い国だし、最近は物づくりでも世界から遅れをとっている。
今の世の中、ガソリンや軽油で走るのが常識だと思っていた自動車さえも、電気や水素
で走るようになっている。
智恵を絞って新しい技術を創り出し、国民が路頭に迷う事がないようにして欲しいと願う
のみだ!

〔参考〕
(1)温暖化ガスの削減目標(1990年比)
  

(2)温暖化ガス排出量…環境省のHPから引用
  
 
   ※2009年の排出量は速報値。
   ※基準年の排出量    :(1990年の二酸化炭素、メタン、一酸化窒素排出量)
                     + (1995年の代替フロン排出量)=1261(百万トン) 
   ※2012年迄の排出量目標:2008~2012年の5年間の温暖化ガスの排出量の
                     平均値を基準年の排出量から6%削減し
                    1186(百万トン)
とする。


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