里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ツチトリモチ(土鳥黐)

2007年12月13日 | 野外講座
今回の野外講座のお目当ては“ツチトリモチ”。
中国地方では宇品島だけに自生していて絶滅危惧II類 に指定されていると言うし、
私も未だ見た事が無かったので、初めての出会いを楽しみに参加した。

(場 所)

ところがだッ!
2台の中型バスに分乗して出発したのは良いが、途中の交差点内で軽4と接触事故
を起こし、軽4がそばの歩道へ暴走する騒動になってしまった!
原因は、軽4の女性が対向車線から無理に右折し、直進中のバスにぶつかったせい
なのだが、幸いな事に軽4の女性が少し打撲傷を負っただけで、歩道に居た通学中
の多くの高校生やバスの乗客は怪我をせずに済んだ。

と言うわけで、1時間後に差し向けられた代わりの大型バス1台に乗り換え、気を
取り直して行って来ました。

するとあった!
雑木林の下で、まるでキノコのような形をした真っ赤な奴が!
遊歩道からはパラパラと散在して見えるだけであったが、林の中に入るともっと沢
山群生しているらしい。
これが多年草とはとても信じられない! 珍しい植物に感動した!
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ツチトリモチ(→拡大)花穂の表面

ツチトリモチが寄生しているのは“クロキ”と呼ばれるハイノキ属の木で、結構大
木になる。
枝先には稜があり、芽の先は尖っていて、黒い実をつける。
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クロキの葉(→実)クロキの幹

ツチトリモチ(ツチトリモチ科、ツチトリモチ属)
紀伊半島以西の山地の森林内に自生する多年草で、ハイノキ属のクロキやハイノキ
の根に寄生する。
秋の終わり頃、鱗片状の葉に包まれた太い花茎が地上に現れ、更に伸びるとやがて
先端に赤くて鶏卵の形をした花穂をつける。 花期は10~11月。 
草丈は6~12cmで、一見するとまるでキノコの様に見える。 

花穂の表面は、一見するとヤマモモの果実のように無数の粒状の膨らみで覆われて
いるが、花はその粒状の突起の間の隙間にあり外からは見えない。

この植物は雌雄異株だが、咲いている花は全て雌花で、雄株は発見された事が無い。
繁殖は、雌だけの単為生殖によって行われる。

(名前の由来)
根茎から鳥黐(とりもち)を取った事から名づけられた。別名を山寺坊主とも呼ぶ。



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