rosemary days

アロマテラピー、ハーブを中心にフィトテラピーあれこれ。自然療法全域とフィットネスについて。

『インドネシアのアーユルヴェーダ』

2016-06-25 23:18:05 | 自然療法関連書籍
インドネシアのアーユルヴェーダというタイトルですが、アーユルヴェーダはインドやスリランカの伝統療法です。インドネシアの伝統療法は正しくはジャムゥと言います。アーユルヴェーダを研究している方々が翻訳したのとジャムゥとうい名称が今一つ世間に浸透していないのでこのようなタイトルになってしまったのでしょう。

不思議なことに翻訳者と翻訳監修者に関してはしっかりと経歴が載っていたのですが、原作者についてのプロフィールは名前以外何も書かれていないのです。ご主人の転勤でインドネシアにやってきた欧米の女性、スーザン・ジェーンという名前からおそらく英語圏(英米豪加)の人出はないかと思われます。これだけの本を書いているのだから、もう少し紹介してあげてもいいと思うのですが。。。彼女は持病のリウマチがジャムウで完治したことから興味を覚えジャムウの研究を始めたようです。

ジャムゥはインドネシアの薬草で、すりつぶしたり煎じたりして主に内服します。しかしペースト状にして体に塗ったりヘアートリートメントや化粧品の役割もするので西洋のハーブ療法とやっていることはそれほど変わりはありません。大きく違うのは日本も含め欧米諸国は医療が充実しているのに対し、インドネシアをはじめとした東洋ではまだまだ医療を受けられない人たちが存在していることです。それ故西洋ではマッサージやハーブ療法はリラクゼーションや病気の予防が主流ですが、インドネシアでは治療そのものの意味を持っているのです。

レシピによく出てくるのはショウガ、ターメリック、バンウコンといったショウガ科のハーブ。それからタマリンドとという植物もたびたび登場しました。バンウコン、クスリウコン、ナンキョウ、ニガショウガ、タマリンド。実際に見たことがないのでどんなものか想像もつきませんが手にする機会があったら是非触れてみたいですね。それからクローブ、ナツメグ、シナモンといったスパイス類もよく使われるようです。

オイルを使ってマッサージするジャムゥトリートメントのことも書かれてていました。ジャムゥトリートメントがバリニーズと同じなのか?気になったのですが、作中にバリニーズということばは一度も出てきませんでした。100%同じではないかもしれませんが、被る部分はあるのではないかと思います。本書によるとジャムゥトリートメントに使うオイルはセライストによって異なるが、植物成分が含まれたものらしいが、依然お話を伺ったバリニーズのセラピストによるとバリニーズは何もいれない植物油を使うのだそうです。

日本でもロミロミやバリニーズのサロンでアロマテラピーの精油を入れた植物油でトリートメントすることがありますが、インドネシアでも同様の現象が現れているようです。というのも、そもそもアロマテラピーが世界に普及してはやったおかげでバリニーズやアーユルヴェーダも注目されるようになったわけです。そして東南アジアでも土着のマッサージの中にアロマの要素を取り入れたので、いろいろな要素が絡み合った複雑な現状になってしまった訳ですね。




インドネシアのアーユルヴェーダ―楽園のトリートメント ジャムゥ (アーユルヴェーダ叢書)
クリエーター情報なし
出帆新社

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 肩こりがひどくなったら。。。 | トップ | ラベンダー・フェイシャル »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

自然療法関連書籍」カテゴリの最新記事