ビャクダン科の精油

　ビャクダン科の精油はひとつサンダルウッド学名はSantalum alubumです。学名のSantalumはサンスクリット語でサンダルウッドのこと。alubumは白をあらわします。和名は白檀（ビャクダン）。線香にも使われている日本人には馴染みのある香。検定１級出題精油です。

　原産地はインドで芯材の水蒸気蒸留法で抽出されます。精油の主な産地はインド、インドネシア。やさしいイメージの香なんですが、自分の根っこを他の樹の根っこに付着させ、そこから栄養素を吸収して寄主である樹を枯らせてしまう半寄生植物です。昔は寺院の建材や家具などに使われましたが、伐採が過剰に行われ絶滅に瀕しています。現在は精油の製造のみに使用されていますが、精油がなくなることも必須かもしれません。

　成分は約８０％がセスキテルペンアルコールのαサンタロール、βサンタロール、ボルネオールなどです。約１０％がサンタレンなどのセスキテノイド、残りは少量の酸類などです。

　体への主な働きかけは咽の痛みなど器官支の不調の改善、心臓を強化して血行を促進します。強い鎮静効果で心を深く鎮め、穏やかにします。催淫作用もあるようです。ただし、落ち込んでいる時は深く沈み過ぎてしまうおそれがあるため使用しないほうがいいようです。肌へは切り傷やトラブル肌の改善、エモリエント効果が期待でき、どんな肌質の人にも使えます。

　インドでは古くからアーユルヴェーダ医学において万能薬として重宝され、中国でも漢方薬として利用されてきました。





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