香りの幻想：ユーカリ・ポリブラクティア

　朝日に照らされて庭の残雪がまぶしいくらいに光ってます。女の子は昨日のことを思い出しています。

　おとうさんと弟と一緒に大きな雪だるまを作り、雪合戦をしました。おとうさんの投げてくる雪玉はあたると少し痛かったです。雪だるまの影に隠れる弟の姿が可愛いらしいとふと思いました。

　真っ赤なウールのオーバーコートに、おかあさんが編んでくれた耳まですっぽり隠れる毛糸の帽子と手袋は白糸のところどころに薄緑の毛糸が絡めてありました。

　白い雪景色の中に女の子の赤いコートがくっきり映し出され、家族の笑い声が響き渡っていました。






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