
サブタイトルが地中海式ダイエットというように全体の約半分はダイエットについて。ダイエットといっても痩身ではなく食事療法のことです。前回紹介したインドのアーユルヴェーダや中医学と同様に医食同源のスタンスに立っています。
食材自体の良し悪しも記載されていますが、ヒポクラテスの四体液論を応用していて、季節ごとの配慮や熱・冷・湿・乾を踏まえた調理の仕方などが紹介されています。例えば水分の多い魚類は焼いて水分をとばして調理し、反対に人参や芋などは最初から乾燥しているので水で茹で、決して焼かないのだそうです。
ハーブに関する記述もたくさんあり、お馴染みのセージ、パセリ、フェンネル、スミレ、マスタード、ネトルなどが紹介されていました。スミレに慢性の頭痛を緩和させたり癲癇を予防する働きがあったと初めて知りました。ひとつ面白いなと思ったのがルー。またの名をヘンルーダといい視力を維持する力があるよです。また男性が摂取したら性欲が減退し、女性が摂取したら反対に性欲が向上してしまうんだそうです。ただフロクマリンが含まれているため現代では食べられてはいません。
中世ならではと思わせる療法がいくつも出ていて、やはりアーユルヴェーダと同じように体の毒素を排出するため下剤や嘔吐剤などが使われています。最も驚かされたのは瀉血といって静脈を切って体の血を流す療法。勿論現代では行われていませんが、この時代は体内の悪い血を抜くことで健康が回復するという考え方があったようです。瀉血に関してずいぶんページが割かれていたので当時はかなり行われていたことが伺えます。
サレルノ養生訓の現代にも通じる素晴らしいところはホリスティック医学であり、ひとりひとりの体質や生活習慣を踏まえた上で医者がハーブや薬を処方していたところ。同じ病気だからと十羽一からげに処方してしまう現代の医師にも是非心掛けてほしいと思いました。


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食材自体の良し悪しも記載されていますが、ヒポクラテスの四体液論を応用していて、季節ごとの配慮や熱・冷・湿・乾を踏まえた調理の仕方などが紹介されています。例えば水分の多い魚類は焼いて水分をとばして調理し、反対に人参や芋などは最初から乾燥しているので水で茹で、決して焼かないのだそうです。
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中世ならではと思わせる療法がいくつも出ていて、やはりアーユルヴェーダと同じように体の毒素を排出するため下剤や嘔吐剤などが使われています。最も驚かされたのは瀉血といって静脈を切って体の血を流す療法。勿論現代では行われていませんが、この時代は体内の悪い血を抜くことで健康が回復するという考え方があったようです。瀉血に関してずいぶんページが割かれていたので当時はかなり行われていたことが伺えます。
サレルノ養生訓の現代にも通じる素晴らしいところはホリスティック医学であり、ひとりひとりの体質や生活習慣を踏まえた上で医者がハーブや薬を処方していたところ。同じ病気だからと十羽一からげに処方してしまう現代の医師にも是非心掛けてほしいと思いました。
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佐々木 巌 | |
柴田書店 |


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