新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

廊下のむし探検 チャタテ、カメムシなど

2020-10-25 21:00:20 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第295弾


24日にマンションの廊下を歩いて虫探しをしました。いよいよいなくなりましたね。やっと5種だけ見つけました。





最初は小さなチャタテムシです。体長を測ってみると、2.3mmちょっとでした。翅脈を見ると、後小室とM脈が融合しているのでチャタテ科みたいです。そこで、いつもの検索表で調べてみました。

富田康弘、芳賀和夫、「日本産チャタテムシ目の目録と検索表」、菅平研報12、35 (1991). (ここからダウンロードできます)

すると、Blaste obtusaあたりで迷子になってしまいました。ここまでは特徴が合っているのですが、翅にHの模様というところが違います。それで、今度は次の論文を見てみました。

K. Yoshizawa, "Systematic Positions of the Species Currently Placed under the Holding Genus Psocidus S. L. Described by Okamoto (psocodea:'Psocoptera': Psocidae)", Insecta matsumurana. New series 64, 23 (2008).(ここからダウンロードできます)

この中で翅脈の写真が出ているのですが、それを見ると、Neoblaste tateokanaがよく似ているようです。記事を読むと富田の論文でBlaste obtusaは誤同定で、本来のBlaste obtusaはNeoblaste cubitalisとすべきだということです。ただ、「日本産昆虫目録第4巻」によると、日本産Neoblaste属にはpapillosusとtateokanusの2種だけが載っていました。この辺りだとは思うのですが、よくは分かりません。



今頃たくさんいるツヤオカメムシ



Sc脈がR脈に合流しているので、たぶん、ガガンボ科だと思います。そこから先は分かりません。



廊下の手摺りにチャバネセセリが止まっていました。寒いからかじっとして動きません。





最後は小さなハエです。翅前縁の切目がなくて、よく見ると、後単眼剛毛が交差しているようにも見えます。ということはシマバエ科かもしれません。