新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

家の近くのむし探検 花と虫

2019-09-12 20:37:39 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第38弾


ネタ探しに、一昨日、いつもの道路際の茂みに行ってみました。まずはその途中で見た花と虫です。





最初はヒヨドリジョウゴです。



スミレに種ができていました。この辺にあったスミレはノジスミレだと思ったのですが、図鑑を見ると葉の形はコスミレにも似ていているような。よく分からなくなりました。



そして、種の拡大です。表面は意外にガタガタしていました。









キバナコスモスが咲いているところに行くと、この間から気になっている真っ黒なハチがいました。大きさはキムネクマバチほどの大きさ。ネットで調べると、最近話題になっている外来種のタイワンタケクマバチ Xylocopa (Biluna) tranquebarorum tranquebarorumかもしれません。Wikipediaによると、2006年に愛知県の豊田市で見つかって以来、最近では東海、北陸、近畿に分布を広げているようです。竹に営巣するので、「タケ」という名前がついているようです。「日本産ハナバチ図鑑」にも出ていました。一応、属の検索くらいはしておこうと思って、「日本産ハナバチ図鑑」に出ている検索表で調べてみました。

①前翅の第1逆走脈と第2逆走脈の前縁端間の距離は第1逆走脈より短い;♀は後脚脛節に刷毛がある場合、花粉籠を形成せず、直線状あるいは枝分かれした毛がある
②頭盾はほぼ平坦か、その下端側部はわずかに湾曲する程度;♀は尾節版を欠くか、または末端部は刺状で、通常密な毛で覆われる
③前翅は縁紋を欠く クマバチ属 Xylocopa

これはミツバチ科の属への検索表の抜粋ですが、このような手順でタイワンタケクマバチの含まれるクマバチ属になります。必ずしも全部は確かめられないのですが、翅脈や頭盾は見ることができます。



最初は翅脈です。①の前半は確かにその通りです。また、③の縁紋はありません(矢印の部分)。



さらに、②の頭盾はほぼ平坦です。従って、クマバチ属でよいようです。この属で本州産はキムネクマバチか、外来種のタイワンタケクマバチなので、たぶん、そうなのでしょう。♂は頭盾とその周辺が黄色で、胸背が褐色なので、これは♀の方でしょう。



最後はマユタテアカネでしょうね。

家の近くのむし探検 クモ、カメムシほか

2019-09-11 20:20:31 | 廊下のむし探検
家の近くのむし探検 第37弾


5日に家の近くで見つけた虫の続きです。



最初はワキグロサツマノミダマシ



これはクサギカメムシのたぶん、3齢幼虫。





そして、ホリカワクシヒゲガガンボ



4日に撮ったカニクサの胞子嚢がはっきりしなかったので、もう一度撮り直しました。



これはユウゲショウでしょうね。





後は帰りにマンションの廊下で撮った写真です。クロスズメバチとシダクロスズメバチとの違いは「日本産有剣ハチ類図鑑」に載っています。

複眼内側の白斑は幅広く、その内縁は膨らむか直線的 クロスズメバチ
複眼内側の白斑は三日月状にえぐられ、幅は狭い シダクロスズメバチ

この写真の個体の白斑は三日月状にえぐられているようなのでシダクロスズメバチかなと思うのですが、以前調べた個体の白斑はもっと幅が狭かったので、よくは分かりません。正面から撮らなかったのが失敗でしたね。





最後は甲虫です。たぶん、ゴミムシダマシは間違いないと思うので、「日本産ゴミムシダマシ大図鑑」の図版で調べてみました。最初、ホソスナゴミムシダマシかなと思ったのですが、前胸背板側縁の形が違います。もう一度調べ直して、結局、フトヒメツノゴミムシダマシ Toxicum moriiではないかと思いました。この図鑑は写真は綺麗なのですが、属や種の検索表が載っていないのが残念なところです。

家の近くのむし探検 甲虫、ハチなど

2019-09-10 20:53:50 | 廊下のむし探検
家の近くのむし探検 第36弾


まだ、9月5日の続きをやっていて、家の近くの道路脇の茂みで見つけた虫です。ここは半日陰になっていて、絶好の虫観察場所なのですが、車が通るたびに風が起きるので、撮影はなかなか難しいところです。





最初はハムシダマシ





これは難しいですね。でも、腹部が黄色いので、キバラヒメハムシではないかと思います。





そして、これはたぶん、ハグロハバチ



このハエは何でしょうね。



最後はクズノチビタマムシでした。もう少し残っているのですが、次回に回します。

雑談)ブログに出した画像のデータベース作りを今日もやりました。やっとgooブログに出した昨日の分まで入力するのが終わって、これでほぼすべての画像のデータベースが完成したことになります。「廊下の虫探検」の画像はYahoo!時代から数えて21,864枚、「里山日記」の6,204枚で合わせて全部で28,064枚になりました。これで残るは「なにこれ生き物探検」の645枚だけになりました。このデータベースでは画像データの一つずつがブログの画像とその日のブログの記事にリンクしてあるのですが、ネットがつながらないときのために、そらさんが以前作ってくださったVBAのプログラムを使ってブログと画像をダウンロードしていたので、それにもリンクを張れるようにしました。これでネットがなくても画像やブログの記事を見ることができるようになりました。将来、和名や学名、科名などを入力すると画像付きで情報がとり出せるようになるといいなと思って、今日はVBAで入力フォームの作り方や別のEXCELファイルを開いて情報を得る練習をしました。

家の近くのむし探検 ハエほか

2019-09-09 20:18:06 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第35弾


9月5日に家の近くの道路際の茂みに行ったときに見つけた虫の続きです。最近、カメラを持って出歩く機会が減ってきたので、ブログには少しずつ出すようにしています。





最初はアシナガバエです。小さいけれど綺麗なのでついつい撮ってしまうのですが、今のところどうやって攻めていったらよいのか分かりません。





次はママコノシリヌグイの花です。小さな花ですが、拡大すると結構可愛いです。



このグンバイムシでちょっと手こずりました。「日本原色カメムシ図鑑」や「日本原色カメムシ図鑑第3巻」の図版を見ると、ヒメグンバイ属 Uhleritesとかツツジグンバイ属 Stephanitisに似たようなグンバイムシが見つかりました。以前、撮った写真と比べてみると、ヒメグンバイに似ている感じですが、この2属どうやって見分けるのか、「日本原色カメムシ図鑑第3巻」に載っている検索表で調べてみました。

翼状片は幅狭く、前胸背を覆わない→→→ヒメグンバイ属
翼状片は幅広く、強く反転して前胸背を覆うか、ほぼ直立して半球状になる→→→ツツジグンバイ属

となるので、翼状片を見ると区別がつくようです。この個体の翼状片はほぼ平面的で前胸背を覆っていないので、ツツジグンバイ属ではないようです。ということで、予想通りヒメグンバイ属でよさそうです。この属にはヒメグンバイとクルミグンバイがいるのですが、外観で区別がつくので、これはやはりヒメグンバイでよいのかなと思っています。





最後もハエですが、これは昨年に採集して調べました。たぶん、トウキョウキンバエだと思います。この日は何匹も見ました。

家の近くのむし探検 花と虫

2019-09-08 20:00:24 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第34弾


9月5日に前日に引き続いて、以前、よく通っていた道路沿いの茂みに行ってみました。まずはその途中で見た花と虫です。







まずはヌルデの花です。崖の上の方で咲いていたので、近づいて撮ることはできませんでした。





キバナコスモスに来ていたハチです。もう一匹、キムネクマバチがいたのですが、それと同じくらいの大きさで、やや長細い感じでした。なんでしょうね。(追記2019/09/11:ネットを見ると外来種のタイワンタケクマバチ Xylocopa (Biluna) tranquebarorum tranquebarorumというクマバチの仲間が東海、北陸、近畿で観察されています。「日本産ハナバチ図鑑」にも載っていました。少し調べてみます





用水路脇に行くとハグロトンボが1匹だけいました。止まっているとなぜか翅を広げます。その広げた瞬間を撮ったのですが、前翅が破れていたようです。





これは河原で咲いていたマルバルコウです。







キバナコスモスにアゲハが来ていました。連写で何枚か撮って、口吻が折れ曲がっているところを写そうとしたのですが、あまりうまくいきませんでした。以前、チョウの口吻が曲がる仕組みを書いたことがあったのですが、そのときにこの曲がりは"knee bend"という名前で出てきました。ここを支点として口吻を前後に動くという話でした。動画で撮ればよかったかもしれませんね。

雑談)この間から暇さえあれば入力していた「里山日記」に出した画像のデータベースがついに出来上がりました。画像は全部で6,204枚もありました。それで、これと「廊下のむし探検」の画像のデータベースを結合して全部で27,768枚の画像のデータベースが完成しました。「里山日記」ではあちこち旅行したときに撮った写真や動物園や植物園で撮った写真も含まれているので、併せて何種類ぐらいになっただろうと思って、先日作ったVBAプログラムで名前が分かったものの種類数を調べてみました。

植物:663種(シダ 87種)、動物 2896種(甲虫 563種、カメムシ 162種、チョウ 94種、蛾 1066種、ハチ 140種、ハエ 206種、トンボ 60種、バッタ 54種、鳥 182種など)

となっていました。こういう数字を見るとちょっとやる気が出てきますね。