S&R shudo's life

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真冬の狂想曲14-1

2006-09-15 15:54:29 | 真冬の狂想曲
14-1
 新宿駅東口で白石洋子を待っている間に、キムと初めて見る顔の男が二人俺達に近づいてきた。松が呼んでいたらしい。キムは二人を俺達に紹介した。イとチョンだと二人は名乗った。俺やキムよりも体格が良く、松よりは貧弱だ。どうやらこの3人も俺達と行動を共にするのだろう。
 5時を少しまわった頃、白石洋子が現れた。服装のセンスは悪いが、顔とスタイルはまあまあな女だ。佐々木の横に白石洋子が並んだ瞬間、俺とノブ、韓国人3人とで二人を囲んだ。女は一瞬たじろいだが、詐欺師の女らしく事情はすぐ理解出来たようだった。俺達はキム達が乗ってきた、フルスモークの白いトヨタハイエースに二人を押し込み、俺達もその車に乗り込んだ。
「洋子ちゃん、久しぶり。俺の事覚えてる?」
「…はい。松崎さん、この人がどうかしたんですか?」
「いやー、佐々木は俺達に協力してくれとるから、何ちゃないよ。心配せんでいい。」
白石洋子は佐々木の顔を見て、心配そうな顔をしている。さっき俺に殴られた鼻がまだ少し赤くなっている。
 松はこれまでの事とこれからの事を、簡単に、核心はぼかしながら白石洋子に説明した。説明が終わる頃、ハイエースは「飛鳥ホテル」に着いた。
コメント
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