S&R shudo's life

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真冬の狂想曲15-3

2006-09-22 17:48:46 | 真冬の狂想曲
15-3
 ハイエースは古いマンションの入り口の前で停まった。ここがどこだかは俺には解らないが、多摩川を渡って余り走ってないので、川崎には間違いないだろう。俺達はそこで車を降りた。佐々木とノブとキムは車内に残ったままだ。平井はイとチョンに囲まれてマンションの階段を上り、俺と松はそれに続いた。後ろでハイエースの発車する音が聞こえた。平井はその音を聞いて、急に階段を上るのを嫌がった。しかし、平井にはどうする事も出来ない。
 3階の一番奥の表札のかかってないドアの鍵を開け、俺達は平井を押し込んだ。平井は突然大声を上げ、逃げようともがいた。しかし、一瞬で呻き声に変わった。玄関の先の短い廊下で鼻と口から血を垂れ流して倒れている。イかチョンに足を引きずられて部屋の奥まで連れていかれた。
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