ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

チベット展

2009-10-23 23:00:27 | Weblog
今日は、上野で開催中のチベット展に行って来た。

最低最悪であることを覚悟して行ったので、
思っていたよりも展示物が多かったことはよかった。

印象としては、チベット外交史の一端、という感じだろうか。
外国からの贈答品というような、
美しくて小振りな仏像が、とても平坦に並べられていた。

確かに保存状態がよくて、見栄えがするものが来ていたけど、
ライティングものっぺりしていたし・・・、
ご本尊級のものと、どちらかというと端役のものの区別もあまりつけられていなかったし、
信仰の対象と言うよりも、フィギュア売り場に迷い込んだような気分だった。

これだけ見たら、チベット仏教は金ぴか仏教だ、という印象かな。
まあ、チベット主導ではない展示会なんて、こんなもんだろう。
しょうがないさ。主催者側の狙いどおりといったところか。

せめてジョカン寺の雰囲気でも出てたらねえ。
ダライ・ラマや高僧に関する資料も、申し訳程度にしかなかったし、
このフラストレーションを払拭するには、
もう一度、ラサをはじめ、チベットのお寺に行くしかないけど、
そのときまで、残っているといいなあ。

ひとつだけ、日本で行っている展示会ならではだなあ、と思ったのは、
歓喜仏の腰回りが隠されていなかったこと。
中国ではよく、布などがグルグル巻きにされていたり、
ガラスケースに目隠しがしてあって、見えないことがある。
この点は、さすが日本。

チベットの文化や信仰が、ちゃんと残されて行きますように。


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