大沢在昌の最新刊。あまりの面白さに一気に読んでしまった。途中までは女版ジョーカーかな、と思ったがもっとドロドロしてる。

【ストーリー】
天草にある孤島・通称地獄島は100年の昔から売春で成り立っている。そこに売られた女は一生島から抜けることができない。だが水原は島を抜け、裏社会でコンサルタントとして成功した。そして今では仕事の傍らエステで金をかけて美貌を維持し、やりたくなたら気に入った男をひっかけて寝る。
彼女の特技は男を見抜く目。何千人という男と寝て身につけた。この特技でコンサルタントとして成功したのだ。
全十章の連作短編の体裁だが、6章からは話が連続する。
【感想】
・・・これだけだといまいち話の面白さが伝わらないので、主な登場人物一覧を作ってみた。
水原…主人公。本名は不明。かつて祖母によって「島」に売られた。だが客としてきた村野の助けで島抜けに成功し、その後整形。そして「島」で身につけた、どんな男も一発で見抜く目を使って裏社会のコンサルタントとして成功した。彼女が手がけるビジネスは売春婦を身請けする男の素性を探ることから、香港の海賊版DVDの作成事業への投資など幅広い。時には自ら銃を持って平気で人を殺す。
星川…元警視庁巡査で、現在は探偵をやっている。おかま。水原から時々仕事を依頼される。
木崎…水原の運転手。
ケンイチ…人気漫才コンビ「クライマース」の片割れ。実は殺人狂。
内倉…四谷署の刑事だが暴力団と癒着している。
趙…中国から来た留学生。小口金融とノミ屋を経営したために暴力団星和会に拉致られるが水原に借金があるために殺されずにすんだ。その後故買屋になる。
前田妙子…右翼の大物・前田法玄の未亡人。
湯浅…雑誌記者を装っているが実は公安刑事。水原は湯浅を殺そうと考えたが利用価値があると思い生かしておく。
孝子…水原より前に島抜けした女。前田妙子に家政婦として雇われ、死の間際に島のことを話した。
若名…風俗専門のライター。女を人目で見抜く目を持っている。水原の正体も一発で見破った。
加治…元国会議員私設秘書。永田町専門の売春クラブを経営している。
枡満幸寅…東北の帝王と呼ばれる大物フィクサー。運輸・流通・マスコミ・鉄道・病院など、東北内のあらゆる業種を傘下におさめた本物の権力者。東北人であることにこだわり、中央への反感が凄まじい。
豊国…1人で美容整形外科を経営している。天才的な腕を持ち、今を美しくするより、設定した年齢が美のピークになるような手術を行う。
羽木田…元連合のヤクザで現在は毛利産業という、吉原で最高級のソープを経営している。
東山…ヤクザの2代目。MBAを取得し、高級チョコレートショップを経営して組織の中で頭角をあらわしている。
朴…九州で風俗店を経営している韓国人。地獄島に韓国人を送り込もうと考えて水原と会う。
ざっとこんな感じ。面白いのは、水原は男と会うとまずその男の性格・性癖を見抜く。それがまた面白い。ジョーカーのように続編が出れば面白いが、最後を読む限り続編はなさそうだ。各章で事件を解決しつつ全体の流れが進み、最後はやはり地獄島との対決になる。

【ストーリー】
天草にある孤島・通称地獄島は100年の昔から売春で成り立っている。そこに売られた女は一生島から抜けることができない。だが水原は島を抜け、裏社会でコンサルタントとして成功した。そして今では仕事の傍らエステで金をかけて美貌を維持し、やりたくなたら気に入った男をひっかけて寝る。
彼女の特技は男を見抜く目。何千人という男と寝て身につけた。この特技でコンサルタントとして成功したのだ。
全十章の連作短編の体裁だが、6章からは話が連続する。
【感想】
・・・これだけだといまいち話の面白さが伝わらないので、主な登場人物一覧を作ってみた。
水原…主人公。本名は不明。かつて祖母によって「島」に売られた。だが客としてきた村野の助けで島抜けに成功し、その後整形。そして「島」で身につけた、どんな男も一発で見抜く目を使って裏社会のコンサルタントとして成功した。彼女が手がけるビジネスは売春婦を身請けする男の素性を探ることから、香港の海賊版DVDの作成事業への投資など幅広い。時には自ら銃を持って平気で人を殺す。
星川…元警視庁巡査で、現在は探偵をやっている。おかま。水原から時々仕事を依頼される。
木崎…水原の運転手。
ケンイチ…人気漫才コンビ「クライマース」の片割れ。実は殺人狂。
内倉…四谷署の刑事だが暴力団と癒着している。
趙…中国から来た留学生。小口金融とノミ屋を経営したために暴力団星和会に拉致られるが水原に借金があるために殺されずにすんだ。その後故買屋になる。
前田妙子…右翼の大物・前田法玄の未亡人。
湯浅…雑誌記者を装っているが実は公安刑事。水原は湯浅を殺そうと考えたが利用価値があると思い生かしておく。
孝子…水原より前に島抜けした女。前田妙子に家政婦として雇われ、死の間際に島のことを話した。
若名…風俗専門のライター。女を人目で見抜く目を持っている。水原の正体も一発で見破った。
加治…元国会議員私設秘書。永田町専門の売春クラブを経営している。
枡満幸寅…東北の帝王と呼ばれる大物フィクサー。運輸・流通・マスコミ・鉄道・病院など、東北内のあらゆる業種を傘下におさめた本物の権力者。東北人であることにこだわり、中央への反感が凄まじい。
豊国…1人で美容整形外科を経営している。天才的な腕を持ち、今を美しくするより、設定した年齢が美のピークになるような手術を行う。
羽木田…元連合のヤクザで現在は毛利産業という、吉原で最高級のソープを経営している。
東山…ヤクザの2代目。MBAを取得し、高級チョコレートショップを経営して組織の中で頭角をあらわしている。
朴…九州で風俗店を経営している韓国人。地獄島に韓国人を送り込もうと考えて水原と会う。
ざっとこんな感じ。面白いのは、水原は男と会うとまずその男の性格・性癖を見抜く。それがまた面白い。ジョーカーのように続編が出れば面白いが、最後を読む限り続編はなさそうだ。各章で事件を解決しつつ全体の流れが進み、最後はやはり地獄島との対決になる。