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ゲーム攻略、読書感想文など。

【マンガ100選】その6 修羅の門

2006年06月30日 01時43分32秒 | マンガ100選
※2020/1/13 追記

結局連載再開はしなさそうな・・・

『修羅の門』
作者:川原正敏

ストーリー:
歴史の陰で千年間、無敗を誇る武術・陸奥圓明流の継承者である陸奥九十九が日本一の規模を誇る空手道場・神武館に道場破りに現れた。迎え撃つ門弟たちをあっさり撃退した陸奥の前に神武館最強の男・海堂晃が立ち塞がる。
早朝、九十九と海堂が仕合った。九十九の必殺技・無空波を破り勝利を確信した海堂だったが、実は九十九が放ったのは虎砲という技であり、真の無空波をくらった海堂は九十九に敗れた。
神武館館長の龍造寺徹心は全日本空手オープントーナメント大会を開催することを決意。実は龍造寺はかつて九十九の祖父・陸奥真玄に敗れた過去があった。神武館のライバルともいえる鬼道館からは天才・片山右京が参戦。龍造寺自身も参戦したトーナメントにおいて、九十九は順当に勝ち進み、準決勝では片山右京を死闘の末、奥義龍破で破る。一方龍造寺も準決勝まで順当に勝ちあがるが、準決勝で謎の男・不破北斗に敗れる。実は不破はもうひとつの圓明流である不破圓明流の継承者だった。不破は九十九を破って不破圓明流最強を証明し、日本の格闘界に君臨しようと企んでいた。が、決勝では圧倒的ピンチに立たされた九十九が伝説の技・四神-朱雀を開くことにより不破を死に至らしめて勝利した。
修羅の門(27)
日本格闘界最強を証明した九十九は続いてアメリカにわたりボクシングヘビー級のリングに立つ。伝説の名トレーナー、エディ・タウンゼントをセコンドに向かえた九十九は次々とヘビー級ボクサーを破っていく。ヘビー級最強の男・アリオス・キルレインをターゲットにすえる九十九だったが、ボクシング界を牛耳るボブ・キングがそれを許さない。が、ついにボクシング統一ヘビー級王座決定トーナメントが開催されることになった。九十九は準々決勝でジャージィ・ローマン、準決勝でマイケル・アーロンを撃破し、決勝戦へと駒を進めた。そして決勝戦でアリオスを無空波で破り、ボクシング界の頂点に立つ。
修羅の門(14)
そして九十九は南米に渡った。ブラジルにはグラシエーロ柔術という不敗の流派があったからだ。そしてグラシエーロ一族が主催するヴァーリ・トゥードに出場した九十九。準決勝で神武館ブラジル支部の怪童・イグナシオ・ダ・シルバを倒し決勝へ駒を進める。一方、グラシエーロ柔術最強の男、レオン・グラシエーロも決勝へ駒を進めた。決勝戦では両腕をへし折られた九十九が絶体絶命のピンチに立つが、四神-玄武を開き、レオンを死に至らしめて勝利を収めた。
そして九十九は、実父でもあり、祖父真玄を年齢を理由に相手にしなかった男を捜してコロンビアに向かった・・・。
修羅の門(29)

以下、2020/1/13追記

コロンビアに向かった九十九は3年以上消息を絶つ。
その間、日本の格闘界では羽生グループが主催する総合格闘技「兵」がブームとなり、神武館のNo2・陣雷も参戦していた。
が、一番の話題となっているのは覆面を被った男・「唵」。九十九を知る者たちは唵の正体が、消息を絶っていた九十九ではないかと推測していた。
そんななか、宮本翔馬VS唵の試合に九十九が登場。唵に代わって翔馬を破る。その立役者は羽生会長に側に侍る山田という謎の男だった。
その後神武館で厄介になる九十九は唵を破り、絶対王者・ビーゴルストを下した台湾の暗殺集団・呂家の刺客・呂布も破り、「兵」最強の座を手に入れる。

アメリカの格闘団体・TSFと兵で開催された1dayトーナメント「APEX」の開催が決まると、九十九も当然エントリー。さらに兵側からは陣雷や、かつて全日本格闘技トーナメントで九十九と戦ったプロレスラーの飛田、さらに呂家からは姜子牙が参戦。
決勝にコマを進めた九十九の相手は姜子牙。絶体絶命に窮地に追い込まれる九十九だったが、突如、失っていたコロンビアでのケンシン・マエダ戦の記憶が蘇った。実は九十九はこの戦いの記憶をなくしていたため、自分は敗北したのではないか、と疑い、自分より強い者に敗れることを望んでいた。が、ケンシン・マエダには死闘の末、四門を開き、四神・白虎によって勝利していた。いまだ不敗であったことを思い出した九十九は息を吹き返し、姜子牙を四神・青龍によって破った。

格闘界の頂点に立った九十九の最後の挑戦者はかつて戦った海堂晃。彼は師・龍造寺徹心との修行により悟りに近い境地にたどり着いていた。
九十九のあらゆる攻撃はすべてカウンターで返され、四門や無空波すらも通じなかった。が、山田(実は九十九の実父・不破現)の編み出した足技により勝利をおさめた。


感想:
突然の連載終了もあり、数ある格闘マンガの中でももはや伝説に近い類だろうか。物語は海堂を破るまでの1部、空手トーナメントに優勝するまでの2部、ボクシングで優勝するまでの3部、ヴァーリ・トゥードで優勝するまでの4部、という構成になっている。1部、2部では九十九の戦い方がはがゆく、格下相手にわざと手を抜いたりしてるのだが、3部からは、どんな戦いでも最初から全力で、危なげない戦いをやってくれる。また、登場人物が実在の格闘家をモデルにしていたりもしてて、それも面白い。
修羅の門(30)
このマンガの最大の魅力は陸奥圓明流の技の数々で、新しい技が出るたびに興奮したものだ。特に衝撃的だったのはボクシングの準決勝でマイケル・アーロン(モデルはマイク・タイソン)の左ストレートに対し、クロスカウンターを出しながら肘の内側で相手の肘をへし折った”獅子吼”。
修羅の門には外伝として、『修羅の刻』があり、これは『門』の連載終了後も数年に一度月刊マガジンに掲載されている。これも非常に面白いのでまた機会があったらとりあげたい。

以下、2020/1/13追記

第弐門の連載開始が告知されたときは狂喜乱舞しました。たぶんこれほど待ち遠しかった連載は今までなかったですね。
そして壊れてしまった九十九がどうなっていくのか、毎号ハラハラしながら読んだのも懐かしい記憶です。

またいずれ続きが始まるといいなぁ。。

【マンガ100選】その5 コータローまかりとおる!

2006年06月28日 01時58分32秒 | マンガ100選
マガジンの名物マンガだったが、どうやら絶筆か。。。

『コータローまかりとおる!』
作者:蛭田達也

ストーリー:
新堂空手道場の跡取り・新堂功太郎は東京ドームの数百倍の敷地を持つ私立鶴ヶ峰学園の高校2年生。腰まで届く長髪のために、毎日のように風紀委員で幼馴染の渡瀬麻由美や居合いの達人・天光寺輝彦に追い回される毎日を送っている。
コータローまかりとおる!(15)
[第1部]
学園を裏で牛耳る”蛇骨会”の後継者争いに巻き込まれた功太郎。砂土屋俊兵や謎の美女・紅バラ(実はニューハーフ)と死闘を繰り広げつつもどうにか生き延び、蛇骨会を解散に追い込む。

コータローまかりとおる!(5)

[第2部]
続いてムーア国の王女・クララが留学にやってきた。クララのパンティを盗もうとする功太郎の前に護衛のアンドレとクリスが立ちふさがる。裏ではムーア国の政権転覆をもくろむ大臣が糸を引き、クララの身を守るために功太郎が戦う。
コータローまかりとおる!(2)
[第3部]
新風紀委員の委員長である吉岡達也の依頼により、蛇骨会の遺産であるルビーを探しに功太郎たちは不良の溜まり場であるDブロックに向かう。そこは様々な勢力が抗争を繰り広げる無法地帯であった。Dブロックでクンフーの達人・如月剣次と邂逅し、同じく遺産を探す集団・サイクロプスとの戦いに共闘する。
[第4部]
極端流空手部の主将(部員は功太郎のみ)である功太郎は、全国大会出場を賭け、学園内の学内予選に臨む。だが、功太郎を嫌う生徒会長の横槍により、学内予選は団体戦のみとなってしまった。元応援団団長であり学園50年生の鹿斗典善から自由流空手を教わった功太郎は如月や天光寺、麻由美たちをチームメイトに加えて予選に臨む。何度も危機に見舞われつつ決勝に進出した極端流空手部。決勝では後百太郎率いる応援団とぶつかり、大将戦では歴史に残る名勝負を繰り広げて功太郎が勝利する。
コータローまかりとおる!(18)
[第5部]
全国大会に出場した功太郎。麻由美に一目ぼれし、典善から自由流空手を受け継いだ米俵権佐ェ門、かつて功太郎の幼馴染で、いまだに功太郎に想いを寄せる真崎純と、純の幼馴染の犬島剣兵らが功太郎の前に登場。複雑に絡んだ恋愛模様の中で行われたトーナメントだが、誰よりも麻由美を想う功太郎が最後に米俵を倒して優勝する。
[第6部]
新堂空手道場に、功太郎の父の友人である謎のギタリスト・スティーブ・パイが居候にやってきた。時を同じくして功太郎と知り合った孤高のギタリスト・音見響と功太郎の素質を見抜いたパイは功太郎をドラマー、自らはベースとしてセッションを組む。そこにカイザーというギタリストがやってきた。白人至上主義のカイザーはパイを自分のものにしようと企む。パイを守るため、カポエラ使いのブラックと戦う功太郎。そして音見はカイザーとギターで勝負をする。
[第7部]
解散したはずの蛇骨会が再び動き始めた。すべての黒幕は、白バラの異名を持つ吉岡達也だった。日本を手に入れるために大物フィクサーの赤岩心水やCIAと手を組む吉岡は、千葉流舞踊の秘技を使って日本を洗脳しようとする。心水の孫で殺し合いマニアの火納江陽水や、心水とCIAが放つ刺客が功太郎たちに襲い掛かる。さらには中国マフィアや華僑、音見らまで巻き込んで大騒動となるなか、吉岡の洗脳は天才シンガー・渡ヶ瀬真由美の歌声によってかき消される。そして功太郎は吉岡との決戦に向かう。
[柔道編]
第一柔道部の主将・伊賀稔彦に投げ飛ばされた功太郎はリベンジのため、極端流空手部を極端流柔道部に変更し、柔道の学内予選に参戦。素質がありつつも気弱な性格のために勝てない西郷三四郎や天才的な空気投げの達人・三船久三、そして柔道初心者の麻由美や百太郎をチームに入れて団体戦に臨んだ。その中で西郷の才能が開花し、ライバルともいえる第十三柔道部の醍醐を山嵐で倒し、全戦わざと負けた功太郎は決勝戦で伊賀を破り雪辱を果たす。
コータローまかりとおる! 全59巻 蛭田達也/作

感想:
かなり大雑把にストーリーを書いてみた。とにかく長い。大河ドラマみたいなマンガ。
ミナミが中学の時にはまったマンガで、ギャグの切れが素晴らしい。また、学園もの、ラブコメ、格闘マンガなどなどいろんな要素が含まれているため、一概にジャンルを特定できないところもこのマンガの面白いところ。
実は第4部あたりから絵が変わった感じがしていて(急にうまくなったように感じた)、それまでの3部はあまり好きではない。また、第6部や第7部も中だるみがあったりするように感じるんだがどうだろう。
新・コータローまかりとおる!(第21巻)

個人的には柔道編が一番好き。全27巻の柔道編は、もともと作者が別のマンガとして描こうとしていたストーリーであるため、それだけで独立して読んでも面白いし、実際は柔道のルール内で行われる異種格闘技戦に近い戦いの数々も面白い。何より最初の方で張られた伏線が最後になって見事に回収される構成が素晴らしい。西郷の成長物語としても描かれており、それも魅力のひとつなのだが、実践柔道を掲げる第十三柔道部顧問の鮫島敏樹がいい味だしている。何気に柔道編で一番すきなのはこのオヤジだ。
コータローまかりとおる!(11)
柔道編の後に「コータローまかりとおる!L」が始まったのだが、作者の病気のためか途中で止まったまま。なんとか最後まで描いてほしいのだが・・・。

【マンガ100選】その4 特攻の拓

2006年06月27日 02時00分04秒 | マンガ100選
カメレオンと同じくかつてのマガジンの看板マンガ。

『特攻の拓』
原作:佐木飛朗斗
作画:所十三

ストーリー:
腕っ節も弱く、平凡な高校生だった浅川拓の前にある日、鳴神秀人という転校生が現れた。秀人は横浜の暴走族・横浜外道のメンバーだった。
疾風伝説特攻の拓(1)
秀人との邂逅がきっかけでヤンキーになろうとした拓は、私立聖蘭高校、通称乱高に編入。そこはどこの学校からも受け入れられない不良たちの学校であり、学校内では絶えず勢力争いが起こるという物騒な学校だった。
疾風伝説特攻の拓(23)
拓の1年D組の生徒はほとんどが7代目爆音小僧のメンバーであり、特攻隊長の真島秋生に認められた拓も成り行きで爆音小僧の一員となる。かつて六代目爆音小僧のゲストであった伝説の走り屋・半村誠の面影がある拓は、頭の鮎川真里にも気に入られる。
疾風伝説特攻の拓(6)
だが、爆音小僧と犬猿の仲である魍魎や朧童幽霊との抗争にも巻き込まれ、何度もピンチを迎える。しかし拓は毎回奇跡的な暴走りなどを起こし事を収めて、次第に爆音小僧の中心的メンバーになっていく。
そんな拓の周囲はますます物騒になっていき、横須賀や湘南の暴走族との抗争にも引きずりこまれるが、三鬼龍のヒロシ、キヨシ、天羽などの助けにより難を乗り越える。
疾風伝説特攻の拓(24)
その天羽が事故死した後、帰国した那森須王から”不倶戴天”の特攻服をゆずり受け、さらに、走り屋の中で伝説となっている”スピードの向こう側”も体験してゆく。族を越えて友人を作っていく拓は毎回微妙な立場に置かれるが、最後はB突の乱闘を1人で収めるまでになる。
疾風伝説特攻の拓(7)

感想:
神奈川県内の暴走族の世界を描いたマンガ。当時のマガジンは『カメレオン』『湘南純愛組』など、高校生の不良を描いたマンガが多かった。
ミナミと同じ世代の人は結構このマンガに感化されてバイクを好きになっている。主要人物それぞれがこだわりのバイクに乗っており(拓も全部で4台ほど乗り継いでいる)、キャラのトレードマークにもなっている。
疾風伝説特攻の拓(第3集)
また、セリフの独特さでは従来のマンガの常識を覆し、意味があるのかないのかわからないセリフを””で囲んだり、漢字にヤンキーらしい当て字を当てたりしていて、当時の中高生はよく真似してつかったものだ。また、背景に”!?”をよくいれており、他のマンガでパロディで使われることも多い。
疾風伝説特攻の拓(第14集)
登場人物の多彩さも魅力のひとつで、チームの頭を張る人物は常人なら軽く死んでしまうような攻撃をくらってもまったく平気。しかも、小柄で女の子みたいな風貌の真里は怪力だったりと、すさまじい設定が多かった。誰が一番ケンカが強いか、というのが読者の興味そそられる部分なのだが、これについてはたいてい頭同士が引き分けてしまうのでよくわからないままだった。
疾風伝説特攻の拓(12)
が、魍魎の一条武丸だけは別格で、切れて白目になると誰も手を付けられない凶暴さを発揮した。おそらく主人公の拓よりも武丸の方がインパクトははるかに強く、このマンガの世界観を具現化したような人物である。

【マンガ100選】その3 カメレオン

2006年06月27日 01時09分25秒 | マンガ100選
伝説の下ネタギャグマンガ。

『カメレオン』
作者:加瀬あつし

ストーリー:
チビで腕っ節もまったくない主人公・矢沢栄作は成田南高校(通称成南)進学を機にヤンキーデビューをする。自分の身を守るためならどんなことでもする口先だけの男なのだが、毎回毎回自分の身を守るどころか、他人のために犠牲になる羽目に。しかし最後は持ち前の強運でどんなピンチも乗り切ってしまう。
カメレオン(38)
成南の2大不良である相沢直樹と椎名雄二の関係を修復させたのを皮切りに、カス学の殺人マシーン・久古やヤクザの鶴岡、松戸苦愛の松岡、ベンツキラーの仁村兄弟などなど、次々と現れるヤンキーをまやかしていき、カリスマ的存在になる。
カメレオン(25)
ついには暴走族OZまで結成する矢沢。その前にさらに神奈川や九州の暴走族などが矢沢を狙うようになり、矢沢の化けの皮も幾度と無くはがれかかるが、最後の最後まで矢沢のカリスマ性は崩れず、想いを寄せていたひかるとも結ばれる。
カメレオン(27)

感想:
90年代、マガジンがジャンプの発行部数を抜いていたころの看板マンガのひとつ。下ネタダジャレのオンパレードは当時中学生だったミナミにいろんな知識を植え付けてくれた。また、最初は矢沢の敵として現れたキャラも矢沢の影響下に入った途端にギャグキャラに変貌してしまうのも笑える。
カメレオン(7) カメレオン(12)
矢沢自身はほんとにハッタリしか脳が無い男なのだが、そのハッタリに騙されてしまう周囲の連中がおかしく、また、話しのパターンは矢沢が自分の身を守ろうと平気で他人を犠牲にする→逆に自分が他人を守る立場に追い込まれる→敵がヒートアップ→逃げ道なし、絶体絶命のピンチ→奇跡的な出来事が起きる→その状況をうまく利用してさらにハッタリ→騙された敵は負けを認める、これの繰り返し。でもなぜかこのパターンが飽きず、ついにはドラゴンボールやキン肉マンよりも長期連載になるのだから不思議だ。
カメレオン(18)
古本屋でもなかなか手に入らないが、一度マンガ喫茶ででも読破しておきたい。中学生の頃は電車の中で読んでて思わず噴出してはずかしい思いをした記憶がある。

【マンガ100選】その2 トライガン

2006年06月25日 02時26分07秒 | マンガ100選
知る人ぞ知る、というかマニアックなんだか有名なんだかわからないマンガ。

『トライガン』
作者:内藤泰弘

トライガン・マキシマム(8)

ストーリー:
はるか未来、Project SEEDS というプランによって地球を離れた人類は新たな居住惑星を求めてはるか長い旅を続けていた。宇宙船の動力源は”プラント”と呼ばれるロスト・テクノロジーで、どんなものでも生むことができる究極の物質。その宇宙船の中で、人類と同じ形のプラントの突然変異種が生まれた。主人公のバッシュとナイブズである。一部のクルー以外、全ての人間が人工冬眠している船の中でレムという女性が母親代わりとなり、二人を育てる。
が、ある日、自分たちよりも前に誕生していたプラントの変異種が人間の実験により無残な姿になったことを知る。憤ったナイブズは宇宙船をたまたま通りかかった惑星に落下させようとした。
その目論見はレムによって阻止され、ある程度の宇宙船は惑星に不時着した。その惑星は、大気こそかろうじてあったが、ほかには何も資源のない砂漠だけの過酷な星。人類はプラントによって水などの資源を生み出すことでかろうじて1世紀以上をその星で過ごしてきた。
YAMATO 【PVC完成品】 S・I・F EXTRA 1/8スケール ヴァッシュ・ザ・スタンピート 〔トライガン...
神業以上ともいえる銃の天才・バッシュは人類への復讐を企てるナイブズを探し、惑星中を旅する。どんな状況でも絶対に人を殺さずに銃で解決してしまうバッシュは、いつしかバッシュ・ザ・スタンピードの2つ名で呼ばれるようになり、600億$$の賞金首となっていた。なぜならプラントの突然変異種であるバッシュはプラントと共鳴する力を持つと同時に、右腕にはエンジェル・アームと呼ばれる銃を持っており。その暴走により大都市を丸ごと消し去った過去があったからだ。

旅の中でGUNG-HO-GUNSと呼ばれるナイブズが放った刺客がバッシュに襲い掛かるようになった。GUNG-HO-GUNSは一人一人が常人をはるかに凌駕した魔人だが、バッシュと、いつの間にか一緒に旅をすることになった自称牧師のニコラス・D・ウルフウッドの2人で蹴散らしながらナイブズを探す・・・。


感想:
一言でこのマンガを言い表すと未来のガンアクションマンガ。ただしいろんな銃が出てくるのが魅力である。主人公のバッシュはリボルバー式の愛銃のほかに左手の義手の中の仕込み銃、そして都市を丸ごとふっとばすエンジェル・アームがある。
相棒のウルフウッドは人間の身長に匹敵するくらい大型の十字架型のマシンガン、パニッシャー。
トライガン・マキシマム(10)
さらにGUNG-HO-GUNSの面々の多彩な攻撃も面白いのだ。彼らには全員二つ名がある。羅列すると、

1.モネブ・ザ・ゲイル(両手と背中にガトリングガンを装備)
2.マイン・ザ・EGマイン(全方向に針を飛ばす)
3.ドミニク・ザ・サイクロプス(眼帯の中の眼が相手に催眠術をかける)
4.レオノフ・ザ・パペットマスター(本物の人間と見分けがつかないほど精巧な人形を操る)
5.ニコラス・ザ・パニッシャー(ウルフウッドの正体)
6.ホッパード・ザ・ガントレット(巨大な鉄のコマのようなものが半身となっており、高速回転させると銃弾も弾く)
7.ミッドバレイ・ザ・ホーンフリーク(サックスから放つ音波で中枢神経に衝撃をたたきつける)
8.グレイ・ザ・ナインライブズ(巨大な人間の中に9人の小人が入って操っている)
9.雷泥・ザ・ブレード(正面から銃弾を弾き返す剣の達人)
10.リヴィオ・ザ・ダブルファング(巨大な機関銃を2丁同時に操る)
11.ラズロ・ザ・トライパニッシャー・オブ・デス(リヴィオの別人格。背中の義手も使ってパニッシャーを同時に3つ操る)
12.ザジ・ザ・ビースト(惑星に古くから住む蟲が操る人間。蟲のネットワークにより惑星中の情報がわかる)
13.エレンディラ・ザ・クリムゾンネイル(最強のロストナンバー。巨大な釘を相手に突き刺す)

こいつらがいろんな手口でバッシュを葬り去ろうとする。中にはナイブズに対して謀反を起こした奴もいるんだが。とにかく物語の途中からGUNG-HO-GUNSが出てきて一気に面白くなる。また、相棒のウルフウッドもかなり渋いというか複雑な過去を抱えたキャラで、この男の戦いっぷりもすごい。
テレカトライガン
全26話のアニメ版もあり、これは途中までしか進んでいない原作の内容を換骨奪胎した話しなのだが、これはこれで面白い。GUNG-HO-GUNSの設定も一部変わっており、特にナインライブズの正体がロボットになっている。個人的にはそっちの方がかっこいいと思っているのだが。
トライガン・マキシマム(9)
絶対に人を殺さないバッシュと、究極のリアリストで容赦なく敵を殺すウルフウッドの比較もあり、アニメ版ではこれがストーリー後半の重要なテーマになるのだが、アニメのあの最後の終わり方はなんだかなぁと思った。ただテーマソングの「H・T」は好きで着メロにしている。