この作者の小説ははずれがない。短編集が多いが、長編も骨太で面白い。

ストーリー:
阪神・淡路大震災が発生した1995年1月17日、N県(長野がモデルか?)の県警本部の警務課長不破が突然消えた。不破は県警幹部の中で最も人望が厚く、県警内の事情に最も精通していたため、県警本部長の椎野からも絶大な信頼を得ていた。
不破がいなくなってしまったことで、彼に内密な用事を頼んでいた椎野は困り果て、不破宅の家宅捜索を強行しようとする刑事部長の藤巻と対立。さらに不破の直接の上司である警務部長の冬木も椎野・藤巻と捜査の主導権を握って対立。本来は一枚岩であるはずのキャリア同士(椎野・冬木)の対立に加え、キャリアと地元幹部(藤巻)との対立まで起きてしまい、会議は回を重ねるごとに上下関係がくずれ罵声や怒号が飛び交うようになり情報の秘匿や命令無視の捜査が次々と行われる。誰も震災には関心を持たなくなっていた。
それぞれの捜査と、さらに生活安全部長の倉本が不倫をする幹部の妻たちに流した情報により、多くの情報が集まるが、誰もが主導権を握ろうと、持っている情報を公開しないため、会議も進まない。準キャリアの堀川は警備部長として震災の対策に3日間追われっぱなしだったが、県警幹部が内部抗争に明け暮れ、誰も不破の心配をしていない状況を知り憤慨、会議の場で持っているすべての状況を公開。
やがてある人物の登場により一気に事件は解決するが、最後は後味の悪い結末が待っていた。
感想:
ほんとに組織内でこんな対立が起きたらやばいだろうなぁと思った。サラリーマンとしては一度は上司に言いたい放題言ってみたいから、読んでてスカっとする部分もあって面白かったけど。
帯びに「警察小説はここまで進化した」と書いてあったが、たしかに警察組織そのものを舞台にしてここまで面白い小説が書けるのはすごいと思う。”落城”の異名を持つ落としの名人・城田や鑑識の鳥羽など、魅力的な脇役も多い。

ストーリー:
阪神・淡路大震災が発生した1995年1月17日、N県(長野がモデルか?)の県警本部の警務課長不破が突然消えた。不破は県警幹部の中で最も人望が厚く、県警内の事情に最も精通していたため、県警本部長の椎野からも絶大な信頼を得ていた。
不破がいなくなってしまったことで、彼に内密な用事を頼んでいた椎野は困り果て、不破宅の家宅捜索を強行しようとする刑事部長の藤巻と対立。さらに不破の直接の上司である警務部長の冬木も椎野・藤巻と捜査の主導権を握って対立。本来は一枚岩であるはずのキャリア同士(椎野・冬木)の対立に加え、キャリアと地元幹部(藤巻)との対立まで起きてしまい、会議は回を重ねるごとに上下関係がくずれ罵声や怒号が飛び交うようになり情報の秘匿や命令無視の捜査が次々と行われる。誰も震災には関心を持たなくなっていた。
それぞれの捜査と、さらに生活安全部長の倉本が不倫をする幹部の妻たちに流した情報により、多くの情報が集まるが、誰もが主導権を握ろうと、持っている情報を公開しないため、会議も進まない。準キャリアの堀川は警備部長として震災の対策に3日間追われっぱなしだったが、県警幹部が内部抗争に明け暮れ、誰も不破の心配をしていない状況を知り憤慨、会議の場で持っているすべての状況を公開。
やがてある人物の登場により一気に事件は解決するが、最後は後味の悪い結末が待っていた。
感想:
ほんとに組織内でこんな対立が起きたらやばいだろうなぁと思った。サラリーマンとしては一度は上司に言いたい放題言ってみたいから、読んでてスカっとする部分もあって面白かったけど。
帯びに「警察小説はここまで進化した」と書いてあったが、たしかに警察組織そのものを舞台にしてここまで面白い小説が書けるのはすごいと思う。”落城”の異名を持つ落としの名人・城田や鑑識の鳥羽など、魅力的な脇役も多い。