供給過多のために値下げをせざるを得ない状況になっているが、供給過多でなくても調達側からの値下げ要望は大変根強い。製造側(又は調達側)としては、当然常にコストダウンを迫られているのだが、そのシワ寄せが常に仕入先に向かっている。
食料品や一般消費財を取り扱っているスーパーなどの販売店では、常に仕入先からの調達品を買い叩いている。大手のスーパーなどでは、プライベートブランドを立上げ、より安価な価格での製造&納入を求めている。また、”特売”の名目で、定期的に値下げを要望している。その結果、製造元(納入元)では殆ど利益を得られず、沢山の時給1000円程度のパートによって辛うじて支えられている。プライベートブランドや特売をして儲かっているのであればまだ良いが、これらも決して儲かっていない。スーパーなどは、時給1000円のパートで支えられているだけである。
生産財の調達でも同じで、値下げ要求が大変強い。時には品質の悪い(悪かった)海外製品との比較をちらつかせ、値下げに応じなければ他社に調達先を変える事を云い、値下げを半ば強要してくる。この調達担当者はモノの価値を理解しておらず、また理解しようともしない。一方、売る側の担当営業も営業努力をしないので、この値下げ要求を簡単に受けてしまう。供給過多である事も大きな原因ではあるが、この様な値下げ要求が強い事も大きな原因である。
別の例として、コンビニへ卸しているお弁当や調理パンを製造している所も薄利多売で成り立っている。ここは大変あくどい商売をしていて(と云っても法的には全く問題ないが)、食料の原材料はコンビニ側にて大量注文する事でコストを抑え、加工賃のみをお弁当メーカに支払っている。そしてそのコスト管理は大変厳しく、こちらもほぼ時給1000円程度のパートによって成り立っている。この様な発注形態は一般的な製造業でも行われており、発注側からの行き過ぎたコスト削減要求によって、低賃金労働者を大量に雇う事で成り立っている。
また別の例として、安く売る事を美徳として考えている人も少なからず居る。最近、TVのゴールデンタイムで放送している番組で、”オモウマい店”と云う番組がある。格安価格で大盛りのご飯を食べさせてくれるお店の紹介番組なのだが、この様な店の店主の多くは、安く売る事で幸せを感じている人が多い。また店舗(または自宅兼店舗)の減価償却が終っていて、その分を原価に含める必要がないから、安く提供できると云う人もいる。一部には売れば売る程赤字だと云う人もいるのだが、何故かこれらの人達は皆幸せそうである。他人から良く思われたい人が、他人に優しくしている自分に酔っている状況ではないだろうか?
しかし、この様な商売はしてはいけない事をこの人達は知るべきである。その店の周りでは、お店の賃料またはローンを抱えている。または扶養家族を養う必要がある人も沢山いる。その様な人達は、必要十分な利益を確保する必要があり、必至に仕事をしている。この様な人達に取っては、この”オモウマい店”は営業妨害をしている事と同じである。周囲の人達や社会に対する配慮・貢献は、安売りする事ではなく、生活の糧として働いている人達の収入を邪魔しない事ではないだろうか。単純な自己満足による安売りは、慎むべきである。
自分が属するコンサル業界も同じである。60歳を過ぎた辺りになると、殆どの人の子供は独立し、住宅ローンなどは無くなっていていて、働く必要はあまりないコンサルタントも多い。しかし引退して暇をもてあそぶよりは、仕事を続けたいと願っている人も多く、時間単価が多少低くなっても許容するコンサルが多い。だが、これも”オモウマい店”同様にやってはいけない事である。もし60歳以上の人が安価な単価で仕事をしてしまうと、若いコンサルの仕事を奪う事になってしまう。もし単価が同じで、経験が豊な年寄経験者と、未熟な若者を比較すると、どちらが雇われる事になるだろうか?当然、経験豊かな経験者が採用される事になる。であるため、年齢関係なく、その人の能力に見合った時間単価で雇うべきである。70歳で蓄えた沢山ある人であっても、能力が高ければその能力に見合った単価を頂くべきである。そして必要以上の収入を得た人は、若い人に御馳走しようではないか。
また100円ショップの存在も問題で、我々日本人は100円ショップの恩恵を受けすぎている。”恩恵”と云うよりは、毒されてしまったと云うべきであろう。。100円ショップは安くてそこそこの品質もモノを大量に売っている。100円だから、子供の小遣いでも買える値段である。その為、壊れても気にせず、モノの有難さを忘れ去ってしまっている。そして多くの商品が100円(または200~500円程度)で購入できるため、本来あるべきモノの価値が完全に崩れてしまい、”安くしないと売れない”社会が定着してしまった。その為、日本では物価が先進国一安いが、給料(収入)も先進国で最低レベルに定着してしまっている。安くしないと売れないので、安くするために給料を安くしている。正に、自分の首を自分で絞めている状態である。なのに安い給料で働いている人達は文句も云わず働き、出費を抑えるために、日々安いモノを探している。何故だろう...。
食料品や一般消費財を取り扱っているスーパーなどの販売店では、常に仕入先からの調達品を買い叩いている。大手のスーパーなどでは、プライベートブランドを立上げ、より安価な価格での製造&納入を求めている。また、”特売”の名目で、定期的に値下げを要望している。その結果、製造元(納入元)では殆ど利益を得られず、沢山の時給1000円程度のパートによって辛うじて支えられている。プライベートブランドや特売をして儲かっているのであればまだ良いが、これらも決して儲かっていない。スーパーなどは、時給1000円のパートで支えられているだけである。
生産財の調達でも同じで、値下げ要求が大変強い。時には品質の悪い(悪かった)海外製品との比較をちらつかせ、値下げに応じなければ他社に調達先を変える事を云い、値下げを半ば強要してくる。この調達担当者はモノの価値を理解しておらず、また理解しようともしない。一方、売る側の担当営業も営業努力をしないので、この値下げ要求を簡単に受けてしまう。供給過多である事も大きな原因ではあるが、この様な値下げ要求が強い事も大きな原因である。
別の例として、コンビニへ卸しているお弁当や調理パンを製造している所も薄利多売で成り立っている。ここは大変あくどい商売をしていて(と云っても法的には全く問題ないが)、食料の原材料はコンビニ側にて大量注文する事でコストを抑え、加工賃のみをお弁当メーカに支払っている。そしてそのコスト管理は大変厳しく、こちらもほぼ時給1000円程度のパートによって成り立っている。この様な発注形態は一般的な製造業でも行われており、発注側からの行き過ぎたコスト削減要求によって、低賃金労働者を大量に雇う事で成り立っている。
また別の例として、安く売る事を美徳として考えている人も少なからず居る。最近、TVのゴールデンタイムで放送している番組で、”オモウマい店”と云う番組がある。格安価格で大盛りのご飯を食べさせてくれるお店の紹介番組なのだが、この様な店の店主の多くは、安く売る事で幸せを感じている人が多い。また店舗(または自宅兼店舗)の減価償却が終っていて、その分を原価に含める必要がないから、安く提供できると云う人もいる。一部には売れば売る程赤字だと云う人もいるのだが、何故かこれらの人達は皆幸せそうである。他人から良く思われたい人が、他人に優しくしている自分に酔っている状況ではないだろうか?
しかし、この様な商売はしてはいけない事をこの人達は知るべきである。その店の周りでは、お店の賃料またはローンを抱えている。または扶養家族を養う必要がある人も沢山いる。その様な人達は、必要十分な利益を確保する必要があり、必至に仕事をしている。この様な人達に取っては、この”オモウマい店”は営業妨害をしている事と同じである。周囲の人達や社会に対する配慮・貢献は、安売りする事ではなく、生活の糧として働いている人達の収入を邪魔しない事ではないだろうか。単純な自己満足による安売りは、慎むべきである。
自分が属するコンサル業界も同じである。60歳を過ぎた辺りになると、殆どの人の子供は独立し、住宅ローンなどは無くなっていていて、働く必要はあまりないコンサルタントも多い。しかし引退して暇をもてあそぶよりは、仕事を続けたいと願っている人も多く、時間単価が多少低くなっても許容するコンサルが多い。だが、これも”オモウマい店”同様にやってはいけない事である。もし60歳以上の人が安価な単価で仕事をしてしまうと、若いコンサルの仕事を奪う事になってしまう。もし単価が同じで、経験が豊な年寄経験者と、未熟な若者を比較すると、どちらが雇われる事になるだろうか?当然、経験豊かな経験者が採用される事になる。であるため、年齢関係なく、その人の能力に見合った時間単価で雇うべきである。70歳で蓄えた沢山ある人であっても、能力が高ければその能力に見合った単価を頂くべきである。そして必要以上の収入を得た人は、若い人に御馳走しようではないか。
また100円ショップの存在も問題で、我々日本人は100円ショップの恩恵を受けすぎている。”恩恵”と云うよりは、毒されてしまったと云うべきであろう。。100円ショップは安くてそこそこの品質もモノを大量に売っている。100円だから、子供の小遣いでも買える値段である。その為、壊れても気にせず、モノの有難さを忘れ去ってしまっている。そして多くの商品が100円(または200~500円程度)で購入できるため、本来あるべきモノの価値が完全に崩れてしまい、”安くしないと売れない”社会が定着してしまった。その為、日本では物価が先進国一安いが、給料(収入)も先進国で最低レベルに定着してしまっている。安くしないと売れないので、安くするために給料を安くしている。正に、自分の首を自分で絞めている状態である。なのに安い給料で働いている人達は文句も云わず働き、出費を抑えるために、日々安いモノを探している。何故だろう...。