鼻に噴霧するタイプのインフルエンザワクチン

2024年09月17日 22時01分40秒 | + プラス
今シーズンから使用 経鼻インフルワクチン「フルミスト」 接種対象と注意点(倉原優) - エキスパート - Yahoo!ニュース

Yahooニュースで流れた今日、偶然にも感染チームの人達が勉強会をするというので参戦しました。
もちろん個人的にも興味があったのですが、恰好のブログネタとして…
結論から言えば、当院の採用は見送りです。
海外では20年以上前から使用されていた実績はあるものの、
やはり日本ではまだ実績がないというのと、正直に言えば通常のワクチン接種とそれほど効果は変わらない
というのが一番大きかったです。あとは値段…高い!!!

薬の名前はフルミストと言いますが、こんな感じ


従来の皮下注とは違って鼻に噴霧するタイプなので痛みが無いといのと
生ワクチンというのが大きな特徴です。
従来のワクチンは不活化ワクチンといって毒性をなくした病原体が入っているのですが
生ワクチンは毒性を“弱めた”病原体が入っています。

この“弱めた”というのがミソで効果が大きい反面、副作用も大きいのですよね。
その証拠にワクチンを打ったせいで、インフルが発症してしまうっていう副作用もあるようです。


個人的に輸入して、患者に投与している医師のブログかなんかでは
生ワクチンだから、流行インフルを外してもそれなりに効果があると宣っているようですが
メーカーがいうには、根拠がないようです。実際にはどうでしょうね??

あと冒頭で高いって言ったのは納入価は大体5000円なので、
従来と比べても3倍くらい高いですね。自由診療なんで町医者なんかは1万円くらいとるんじゃないかな??
市区町村よっては従来のインフルワクチンって助成されるところもあって、無料だそうですが
今回のフルミストは新薬なんで、助成の対象にはならないと言われています。
まあ富裕層の子供が使う分には良いんじゃないですか??

そんなワケで良い薬なんでしょうが、薬価とかが色々手間だったりします。
使用期限も意外と短いというのが痛いですかね…
うちでは採用しないけど、ニュースに流れてしまったので色々問い合わせがきそうな感じで嫌ですね。

想定される問い合わせは
Q フルミストの採用ってありますか?
A 今年は無いですね‥様子見です。
Q じゃあ、どこで使えますか?
A 知らんがな、よその施設のことまで…

こんな感じかな???

コメント頂いたので、対応する画像を加工して追加


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 米あるやん・・・ | トップ |   
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
フルミストの副作用は風邪症状に似ていますがインフルエンザに感染した症状ではありません。 (ザシキワラシ)
2024-09-18 02:04:22
とYoutube(https://www.youtube.com/watch?v=OECjy7Ql-KE)で解説していましたよ。
重箱の隅を筒用でスミマセン(^^;)。

それから生ワクチンながら効果が高くないのは、既に免疫がある人たち(ワクチン既接種だったり既感染だったり)に接種するからと説明されています。

新型コロナワクチンの有効性が非常に高かったのは、免疫ゼロの人たちに接種したから。

麻疹ワクチンも95%の有効性があるのは、免疫ゼロの人たちに接種したから。

生ワクチンを毎年接種するなんて、フルミスト以外には人類未経験ですね。
返信する
詳しい説明ありがとうございます (s_mae)
2024-09-18 07:37:13
コメントありがとうございます。
説明会の内容をどこまで書いて良いか、迷ったのですが
フルミスト投与後、2週間は検査しても陽性になってしまうので、
治験の時にPCRを行ったそうです。
そうするとワクチン由来のインフル発症だったとか・・・
一応、画像も追加しておきます。

ブログには書いていませんが、実は投与後2年は有効じゃないか?
というデータもありまして、これも生ワクの効果なんすかね??
返信する
Unknown (ザシキワラシ)
2024-09-18 08:01:16
>s_mae さんへ
>詳しい説明ありがとうございます... への返信

なるほど。
まあ、生ワクチンだから感染のリスクはありますよね。
潜伏期を考えると、接種後数日以内の鼻症状・微熱は感染症状ではなく副反応、それ以降の症状は感染症状なのかもしれません。

インフルエンザワクチンは、現行コンポーネントワクチン(HAワクチン)登場前は不活化全粒子ワクチンでしたが、このタイプは流行株を考えなくて良いことになっていたそうです。

現在のHAワクチンは不活化ワクチンながらアジュバントを含んでいないので効果は致命的に低いと専門家は指摘しています。

不活化より強力な弱毒生ワクチンは、より強い免疫を獲得することが想定されますね。

ありがとうございました。
返信する
こちらこそありがとうございました。 (s_mae)
2024-09-18 09:44:52
たまに医療系のことを書くので
至らぬ点があれば、またご教示ください。
返信する

コメントを投稿

+ プラス」カテゴリの最新記事