トルコのトピックス

トルコの新しい話題をご紹介しています

「トルコはISとPKKと同時に戦うしか選択肢はない」と外相

2016年07月07日 | 国際
7月8日 トルコができる唯一の選択は、ISとPKKと同時に戦うことだと、トルコのチャヴシュオール外相は言い、どちらも同様に危険な組織だと力説しました。

 Hurriyet

「両方から攻撃を受けているとき、どちらと先に戦うか選ぶことはできません。わが国にとって、どちらのテロも同様に危険です。昼はダエシュ(IS)から攻撃され、夜はPKKの攻撃を受ける。わが国は両者と同時に戦うしかありません」と、チャヴシュオール外相は、7月5日、フランスのル・モンド紙のインタビューに応えて語りました。これはル・モンド紙の「2つの組織と同時に戦うことは論理的だろうか?」という質問への答えです。

トルコ軍は南東アナトリアでは対PKKの大作戦を行い、北シリアではISと戦っています。ISによるアタテュルク空港のテロ攻撃では45人が殺され、200人が負傷しました。「ISの攻撃はこれが初めてではありません。トルコは前にもISのテロ攻撃を受けています」と外相は言い、「トルコはテロ組織に対する戦略を変えたか?」という質問に応えました。

「戦術的な変化はあるが、戦略的な変化はありません。わが国はISと全力で戦っています。わが国は対IS連合中でも、積極的に活動しています。インジルリク空港を開放し、クルドのペシャメルガや、北部イラクの地元軍の訓練もしています。わが国は外国人戦闘員の流入も阻止しています」と外相は言いました。

シリアではPKKはISと戦っているが・・・
ル・モンド紙が「PKKはシリアでISと戦っているが・・・」と言ったのに対し、チャヴシュオール外相は言いました。「PKKとPYD(民主連合党)が同じものだと、あなたが理解しているのを知って、とても嬉しい。欧米の友好国はそれを理解していません。わが国の兵士や警官を殺害しつづけているPKKを、ISと戦っているからと言って、味方にできるわけがありません」

PKKとPYDの目標は、北シリアに彼らの自主独立体を設立することだと、外相は言いました。「これは非常に危険です。欧米の治安にも否定的影響をおよぼすでしょう」


空港テロ後、警察がタクシー運転手に「怪しい客に注意」と指示

6月28日、イスタンブル空港テロの犯人たちは、暑い夏の日に冬のジャケットを着て、現場にタクシーで乗りつけたことがわかったため、トルコ警察はタクシー運転手たちに、怪しい行動の見分け方についての指導を始めました。

 Hurriyet

「犯人たちを運んだタクシー運転手はもっと用心すべきだった。彼らはファティフからタクシーを拾い、この暑さに、3人ともジャケットを着ていたのだから」と、アタテュルク空港タクシー運転手協会のファフレッティン・ジャン会長は語り、アタテュルク空港内で運転手たちに、警察の新しい指導について通達しました。

ジャン会長によると、警察は、怪しい行動と犯罪者の可能性の見きわめかたについて、タクシー運転手の教育を始めるそうです。対テロ警察はまた、運転手たちに、こわがらずに、客の怪しい行動を報告するよう勧めています。運転手側も、彼らが気づいた、空港の治安上の欠陥を指摘しました。

暑い夏にもかかわらず、冬のジャケットを着ていた3人に、空港勤務の私服警官が疑念を持ちました。3人のイスラム国のテロリストは、空港の外で乱射を始め、パニックを起こし、その後2人が空港内に入り、自爆しました。報告書によると、テロリストたちの最初の計画は、ターミナルの中で何十人かを人質に取り、人質とともに自爆する予定でした。

しかし、1人の警官が立ち向かったため、この計画は実行されませんでした。空港の警官が介入すれば、攻撃を阻止することはできなくても、攻撃の被害を小さくすることはできると報告書は言っています。

また、6月28日のテロ攻撃の後、長蛇の列になった乗客たちに、3倍から5倍の料金を請求した運転手がいたという話がソシアルメディアでひろがりました。ジャン会長はこれについて「恥ずべき行為だ」と言い、高い料金を請求した者は名乗り出ろと怒りました。


トルコ空軍が南東部のPKK拠点を空爆

トルコの戦闘機が、7月5日夜、トルコ南東部シュルナク県のベイテュシュシェバプ地区の非合法組織クルド労働者党(PKK)の拠点を空爆しました。

 Hurriyet

トルコ軍(TSK)が情報を審査した後、ジェット機が午後8時10分から8時23分まで、PKKの拠点を空爆しました。TSKの発表によると、PKKが所有する数戸のシェルターが破壊されたそうです。4,5人のPKKメンバーが殺害されたと、治安部隊は言っています。戦闘機は作戦後、基地に帰りました。


「ときどきダイアリー」ヘ 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする