9月26日 エルドアン大統領はニューヨークからの帰途、北イラクの国民投票について尋ねられ、「イラクのクルド自治政府の土地には、クルド人だけでなく、テュルクメン人も、アラブ人も住んでいる」と力説しました。
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エルドアン大統領は、9月22日、国家安全保障委員会の会議で、トルコはKRGとの国境を閉鎖するのかと訪ねられ、「わが国はとるべき対策はとる。KRGの土地はクルド人だけのものではない。テュルクメン人も、アラブ人も住んでいる。クルド人だけの土地であるかのような行動はまちがっている」と話しました。
かつてよい関係にあったトルコ政府とバルザニ大統領の関係が、なぜこうなったのかという質問に、エルドアン大統領は、非難されるべきはバルザニだと答えました。「バルザニがこの状況に持ち込んだのだ。わが国は、彼らが公務員の給料も払えないときに、援助している。私が首相だったときだ。わが国は彼らに20億ドルを貸与し、それで彼らは公務員の月給が払えたのだ。わが国は、ロシアより、アメリカより、彼らを助けてきた」
「KRGはトルコの脅威ではない」バルザニ首相
KRGはトルコを脅かしたことはないし、今後もそんなことはしないと、北イラクのクルド自治政府(KRG)のネチルヴァン・バルザニ首相が言いました。
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バルザニ首相は、アルビルでクルド独立国民投票に一票を投じた後、記者会見で「これはイラク・クルド国の人々の意志の表現である」と言いました。Rudaw(KRGのメディア)によると、「われわれはトルコの国家安全を脅かしていないし、今後もしない。現在もトルコの問題に介入していないし、今後もしない。われわれはよき隣人でありたい」と、バルザニ首相は語りました。
「わが国はトルコに脅威を与えることはないと説明するために、2か月前からトルコ訪問を要請してきたが、残念ながらトルコは私にチャンスをくれなかった」とバルザニ首相は言いました。「クルディスタンの人々とクルド自治政府を代表して、クルド人とクルド自治政府は、トルコにとって最もよき友人だと、くり返し言いたい。私はこの友好関係が、投票の結果で損なわれないことを願う」
マスード・バルザニの甥ネチルヴァン・バルザニ首相は、「KRG政府はトルコから受けた支援に感謝している」と言いました。
ヘラクレスの石棺がアンタリヤ博物館に展示された
ローマ時代のヘラクレスの石棺が、スイスからトルコのアンタリヤへようやく帰り、博物館を訪れる人々を喜ばせています。石棺は50年前国外へ密輸され、スイスで発見されました。(9月13日と15日のこの頁参照)
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ヘラクレスの12の功業を描いた石棺は、9月24日、ヌマン・クルトゥルムシュ文化観光相も出席した式典の後、博物館に展示されました。石棺はアンタリヤの古代都市ペルゲで盗掘され、密輸出されましたが、9月13日、ジュネーブで、トルコの文化観光省職員に渡され、石棺の故郷トルコへ送り返されました。
多くの密輸品がまだ海外に多数ある
クルトゥルムシュ文化相は、石棺の返還のために努力したすべての人に感謝すると言い、トルコから海外へ密輸出された歴史的遺物がまだ多数あると言いました。「トルコは石油や天然ガスのような天然資源はないが、歴史的資源は豊かにあります。われわれはそれを発掘し保存していきます」
石棺は、30年ぶりにアメリカから帰ってきた「疲れたヘラクレス」とともに、アンタリヤ博物館に展示されました。AD2世紀に彫られたと思われる石棺は、重さほぼ3トン、高さほぼ135センチ、幅は112センチあります。
黒海の移民船沈没の死者は24人になった
トルコ沿岸警備隊によると、黒海からヨーロッパへ向かっていた、移民を乗せた船が、22日、転覆しましたが、死者数は24人になりました。(9月24日の頁参照)
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船はケフケン村の沖合で転覆し、捜索チームが40人を救助しました。「地中海やエーゲ海は移民の不法渡航の取り締まりが厳しくなっているので、移民たちはいま、ルートを黒海に変えた」と、バルトゥン警察のオズギュン・ヴラル署長が言いました。
沿岸警備司令部は、8月13日から9月9日の間に救助した移民の数を発表しました。沿岸警備隊は7件の事故で834人の移民を救助し、警察は人間密輸屋10人を拘束したそうです。
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