干し柿にしようと、バケツ二つほどの渋柿を、
一人縁側で柿の皮をむき始めた妻。
柿好きな私は、黙ってみている訳にもいかず、
二階ベランダに吊るす手伝いをすることとなった。
「手伝いもしないで、食べるだけ?」…
となると、誠にばつが悪い。
これで、立派に妻との共同作業を行ったことになる。
何のことはない、言い訳づくりだ。
したがって、堂々と食べることが出来る?
柿は、1か月ほどで程よい色に出来上がる・・・のであるが、
我が家のベランダは風当りがいいが日当たりがいまいち悪い。
その辺心配だが、今から待ち遠しい。
渋柿があめ色に変わり、あまーくなるのは1か月後?
子供のころは、一家総出で干し柿をつくり、
家の軒下のいたるところは、柿のすだれ。
いい塩梅に出来上がれば、食べたくなるが子供心。
しかし、簡単には食べさせてもらえない。
そこで、父母の留守中こっそり盗み食い、と相成る。
一個、また一個と紐から外し、知らぬふりをしていたものだ。
見つかれば、当然大目玉。
腹を空かして学校から帰っても、今のように何でもあり、
というわけにはいかない。
子供のころのおやつは、こんなことで間に合わせていた。
なつかしくもあり、楽しい思い出でもある。