ふたりの生活。

東京の下町で暮らすふたりの生活

大学芋のタレが余ったらどうする?

2009-07-15 | 

6月のはじめころに 大学芋を作った。

それに派生する 苦い思い出を 今になって晒します。

その出来不出来はともかく タレが大量に余った。

原料は砂糖とゴマと胡麻油だ。もったいない。

無い知恵を絞って「ち」は考えた。

みたらし団子みたいにすれば 良いんじゃね?

で、

いつのものだか分からない白玉粉をこねた。

耳たぶの硬さにしたとき ひらめいた。

中はもちもち 外はガリガリ、ってどうよ!?

中がもちもちしたかりんとうを食べてみたい!!

とりあえず、指みたいな形状にまとめた。

茹でて 水に取った。

 

冷めていたタレを加熱。

じゅわじゅわとろ~~り おいしそう。

ここに白玉指団子を投入すれば 外側で飴がガリガリして 中はもちもちの美味そうなアレが出来るに違いない!!

成功を確信していたからこそ 調理工程を写真に撮っている。

 

あれ?

タレが・・・・

なんか知らんが かたまっちょる!!!

温度が下がったせいなのか 水分が多いせいなのか 

どちらが原因かはわからない。

(たぶんその両方)

 

とりあえず 煮続ける。

だんだん溶けてきた。

でも・・・

これは絶対に 考えていたのとは違う…

 

大学芋は タレを絡めてすぐに氷水で冷やすと 飴がガリガリに固まる。

無理だろうなとは思いつつ

氷水に投入。

もはや食べ物とは思えない。

目黒の寄生虫館を思い出す「ち」。

 

完成品。

水っぽくてぬちゃぬちゃした 得体の知れないもの。

食べられなくはないが 美味しくない。

 

で、

独り反省会をした。

白玉指団子は茹でた後に 

一度揚げれば良かったのではないだろうかと思った。

でも

リベンジする気力は どこにもない。

 

 


手作りブリーフ公開中。

2009-02-28 | 

「ま」さんのパンツを先月から手作りしてます。

で、

見せたがりなので

もう一個ブログを作りました。

夫のパンツ研究室 http://panntu.at.webry.info/

ついでに寄り道していただけるとウレシイです。

どぞ よろしきゅ。

 

はじめは生地にこだわってたけど

作ってるうちに エスカレートしてきて

柄に走るようになってしまいました。

 

「ま」さんはよろこんで穿いてるけど

(少なくともそのように見えるように気を遣ってくれている)

ぼろぼろになったGAPのブリーフを処分しようとはしない。

下着が入ってる引出しはぱんぱちこ。。。。

 

 

 

 

 


プロの技。

2008-11-09 | 

今日、結婚式があったので

私は貸衣裳の着物を着て

美容室で特殊メイクばりのぶあつい化粧をして 髪を外巻きクルクルにした。

遠目には 驚くほど変貌を遂げた(近目には単なる壁塗り仮面であったが)。

 

どれくらいの変貌かと言うと

<実の父親が 一瞬 自分の娘だと認識できなかった>くらい。

 

でも、

「ま」さんは すぐにわかったらしい。

 

これが夫婦のつながりというものなんだろうか?

それとも 単に

全体的に変な立ち姿を 私の特徴として捉えているというだけだろうか?

 

 

家に帰って顔を洗ったら すぐにいつもの自分に戻っちゃって

なんかつまんなかった。

 

 


目線

2008-10-01 | 
人それぞれ物事をみる目線が違う。

「ちぃ」は写真が趣味で、月に何度か携帯片手にデジカメを首からぶら下げ、東京のあちこちを徘徊…いや、彷徨する。
彷徨した日は私が帰宅すると携帯やデジカメでその日の獲物を嬉しげに見せてくれる。

蝉の死骸

石垣の間に挟まれたゴミ

複雑に交差する電線

強烈なコントラストの夕暮れの空

アスファルトから突き出ているボルト

実に様々で芸術的にさえ思える。
世に言うカメラマンの画ではなく、撮り手の気持ちや目線がよく伝わってくる。
通常の目線からみると、上と下。ぼおーっとしてると普段気付かないものや事。
当たり前で気付かない日常の隅っこの風景。
そんな「ちぃ」の写真が私は大好きだ。

…ただ、道端にしゃがみ込み夢中になり過ぎて車に当てられたり、不審者として通報されたりしないか、ひそかに心配している。

寝る「ちぃ」は育つ

2007-12-13 | 
「ちぃ」は寒くなってから、ねぼすけである。

今日の寝坊が原因の遅刻の理由は、

「ダンナが朝6:30に出かけたので二度寝してしまった」

だそうだ。

確かに私は先に出た。7:40だったけど…


まぁ「Onebo,for beautiful human life」ってことで…

私の場合、「Binbo,for beautiful human life」…

催眠効果

2007-10-07 | 

「ちぃ」は読書家である。

興味が少しでも湧くと、そのことについて長時間ネットであれこれ調べ、
より深く知るために図書館に大量に関連図書の予約を入れる。

漢方(薬膳)

不食

東京の地下

・・・最近は、あの養老孟司大先生だったり…

その「ちぃ」が先日、あるところでどなたかに言い負かされたと言うか、
相手に理解させきれなかったようで、余程それが悔しかったのか、

「ディベートをおぼえてやるーーー!」

と宣言し、図書館に大量のディベート関連本を発注した。

一気に5冊

で、今日その本を借りてきた。

私がネットをし始めると「ちぃ」は、ソファーで早速『正々堂々の詭弁術』というタイトルの本を真剣に読み始めた。

しばらくして「ちぃ」の方を見ると、

うつ伏せになって本を掲げたまま爆睡していた。

どうした?と聞くと、

「…この本、ムズカシイィィ~~~」と言うと、

そのまま再度眠りに落ちてしまった。


さて、ちぃはディベート術を身につけることができるのか。
今から楽しみである。

 


父の日⑨最終回。

2007-06-28 | 

「ち」の母は

『毎日料理を続けていれば もっと上手になるわよ』と言い、

父の手をひっぱるようにして帰っていった。

 

二人が去った後に 

私は母のセリフについて考えた。

 

私の料理は<もっと>上手になる余地がある。

言い換えれば そうたいして美味いものでもない、ということだ。

これは認める。

間違いない。

 

そして

毎日のように料理をしていた母だが、

決して 『ものすごくおいしい料理を作る』というわけではない。

実は料理に関するある資格を取得している母だが、

勉強したからといって 毎回おいしい料理が作れるというものでもないようだ。

 

努力はそれなりの成果を生むが

達人の域に達する人はごくわずかだ。

 

私は母の娘である。

「ま」さんのお母さんのようにはなれないかもしれない。(きっと無理だ)

ある程度は あきらめてもらうほか無い。

つか、もはや既にあきらめていて 

許せる範囲を『おいしい』と言ってくれてるのかもしれない。(その可能性はかなり高い)

 

とにかく、私はシアワセ者だ。

娘がシアワセに暮らしているので 父も母も安心だ。

 

めでたしめでたし。

 

 

 

 


父の日⑧。死ぬ前に行きたい。

2007-06-19 | 

私たち親子は 普通の生物なので いつか死ぬ。

たぶん、年齢が上の方から順番にお墓に入る。

だから、

残された時間が一番少ない父は

『小笠原諸島に行きたい!なのだそうである。

 

そういう前置きをして<小笠原諸島>はずるいと思ったが、

とりあえず、島で何をしたいのか聞いてみた。

 

『いや、べつに。

したいことがなくても 見たいものがわからなくても 行先だけは決まっているのである。

決まってはいるのだが、どの島がいいのかは よくわからない、のである。

 

父には食べ物・観光・研究・写真・その他には興味がないし 自然観察や海洋レジャーの趣味もない。

 

『島に着いたら のんびりしたいと言うが

父は仕事を辞めてから 毎日のんびりしているのである。

のんびりしている人の方が 旅行に熱心なものである。

 

『高速船に乗って行きたい。

つまり、船に乗りたいようなのだ。

 

正しくは『船に乗ってみんなとどこかに行きたいなのだろうが

<みんなと>の部分は気付いていても 知らぬふりなのである。

 

 

クイーンエリザベス号とかの系統ならともかく

のんびりするために

雑魚寝で家族船旅をするほど若くはないのである。

 (父の船旅は2等で雑魚寝と昔から決まっている。)

 

もし、父が

『でっかいがはね回ってダンスするのが

 結構 面白そうだから お前たちも行こう!』と誘ったのなら

鯨に興味がない私でも ちょっとは考えたかもしれない。

ひょっとしたら 雑魚寝で家族船旅も楽しいかも!と思ったかもしれない。

 

 

最終的に

「いいじゃん、お母さんと二人で行ってきなよ。」と

父のココロの底の願望をスルーしてしまう 冷たい私なのである。

 

  <つづく>

 

 

 


父の日⑦。みかん。

2007-06-19 | 

父が目覚めたので

デザートに用意しておいた柑橘類を出した。

(甘夏のようなものを想像してください。正しい名前がわからない。

ちなみに 用意しておいたと言っても 近所の人のおすそわけのそのまたおすそわけである。)

 

柑橘類は 中が袋状に分かれている。

温州ミカンなら皮だけむいて袋のまま食べるけど

それ以外の場合は袋もむくのが 私の好みである。

その方がおいしいからだ。

 

食卓で 私が両親のために袋むき作業に没頭していると

父が口を出してきた。

『カワに栄養があるのに、 もったいないじゃないか。

・・・・もったいないのか?

おいしいものを よりおいしく食べさせたいだけなのに。

 

「だったら 袋だけを食べればいい。と 意地悪な私は言いたくなるのであった。

さすがにそれは言わないが

袋をむいたものと むいていないものを 食べ比べてもらうことにした。

 

袋つきを口に入れてから 父は入れ歯のことを思い出したらしい。

袋なしを食べる前に

『むいてた方がいいなと 小さい声で言うのであった。

 

ついでに 今気づいたが 

<カワに栄養がある>、っていうのは 

外側のかたい皮のことなんじゃないのかなぁと 思わないこともない。

まぁ、どっちでも良いが。

 

 

 

  <つづく>

 

 


父の日⑥。母は語る。

2007-06-19 | 

父は昼寝を継続中で

私と母はお話を継続中なのである。

 

母が一番もらってうれしいものは 時間なのだそうである。

今も朝7時前に自宅を出て夜まで働く母なので 休日が欲しいという意味かと思いきや

そうではなくて

たとえば 友達が送ってくれる食べ物ももちろんうれしいが

その友達と会える方が 良い。

靴下を送りつけられたのもうれしかったが

それよりも 一緒に飯を食うという時間の共有と

しかも手料理という手間がうれしい。

自分達のために 娘が時間を提供しているのが ありがたい、

父も同じ気持ちだ。

・・・・みたいな話をするので

親不孝な娘は なるほどなぁ、と うなずくと同時に

父に関しては

一緒に住んでたらそうは感じなくなるかもしれないなぁ、と

ひそかに 思うのであった。

 

 

そして 数年前に陶芸をはじめた母の

最終目標は<骨壺>なのだそうである。

最後の住処を 自分の手で作りたい、と

鍛錬を重ねているらしい。

人間として、目標に向かって努力するのは大変結構なことである。

たぶん 私がその骨壺に骨を入れて 墓に納めることになると思う。

どんな壺になるのか 楽しみである。

 

  <つづく>

 


父の日⑤。ランチのメニューはつらかったらしい。

2007-06-19 | 

駅で出口を間違え、20分ほど予定より遅れて

「ち」の両親は狭い我が家に到着した。

 

メニューは

   手羽の漬け置き焼き・ニラ炒め添え

   花豆・キャベツ・人参の温野菜サラダ バルサミコ・しょうゆ・その他のドレッシング

   じゃがいも一個まるまる突っ込んで玉ねぎと人参とその他を煮込んだ味噌汁

   炊きたてご飯

   「ま」さんの地元の名物、いかなごのくぎ煮

・・・・という 華やぎ感が全くない いつもの感じの組み合わせである。

 

 

そして、

私は知らなかったのだが

父は最近、入れ歯にしたそうで 固いものが食べづらいそうだ。

知っていれば もっと別のものを用意したのだが(たぶん)

知らなかったので しょうがない。

 

手羽は焼き過ぎで 身がしまり過ぎ 食いちぎるのが困難だったらしく

手で小さくほぐして口に運ぶ父。

 

ニラが長めのカットだったので 飲み込むのに苦労する父。

 

豆だの人参だのキャベツだのに なかなか箸をのばさない父。

 

味噌汁の中央に でんと居座るじゃがいもは 生煮えに近い硬さで

箸をつきたて 分割する父。

 

おこげたっぷりの白米は いかにも無理なので 白い部分だけをよりわけてよそい直した。

娘の配慮に テレながら小さい声で「ありがとう」という父。

 

本当に申し訳ないことをした。

 

 

それでも 完食し 「おいしかった」と言ったのだが

「もし 自分の家だったら ミキサーにかけて流動食にする」と 続けるのであった。

 

がんばらせて ごめんなさい。

 

 

そして

母と私はかなり話がはずむのだが

父は私たちの会話についてこれない。

もちろん、母が積極的に話を振るのであるが 続かない。

 

ほどなく退屈をもてあましたようで

ソファーで昼寝に突入なのである。

 

 

昼寝は大いに結構であるが 

なんだか複雑な気持ちの 私と母なのであった。

 

 

ちなみに 私が送りつけた五本指のシルク靴下は

大事にタンスにしまってあるそうである。

「もったいなくて履けない」と言っていたので

きっと 棺桶まで持っていくのに違いない。

 

どっちがもったいないのか 私には わからない。

 

 

 

   <つづく>

 


父の日④明日の昼飯。

2007-06-16 | 

「ま」さんが出張から戻るのは日曜日である。

だから できれば日曜日は家にいたい。

 

私は 今日の母の予定を聞いてみた。 父に予定は たぶん無いのである。

電話口で 母はなんだか嬉しそうだった。

娘が改心したと思ったようだ。

『10時から陶芸教室でその後飲み会、

 お父さんは一日家にいるから 

 大丈夫だと思うわよ

・・・何が大丈夫なもんか。

私は慌てた。

母抜きで父に会うのは かなり 腰が引ける。

 

つか、母は自分だけが友人と楽しく過ごし 

父を家に残して飲みに行くのが少しだけ後ろめたかったのに違いない。

ナイスなタイミングで 電話をかけてくる娘だと ココロの底から喜んだのに違いない。

 

そして、そうは問屋が卸さないのである。

降ろしてたまるもんかなのである。

 

しかし だからといって 今更「・・・なんでもないの」とは言えないのである。

 

私は短時間に 少ない脳みそをフル回転させた。

少ない脳みそだけに 出た答えはひとつなのである。

 

「じゃぁさ、日曜日の昼に うちに ご飯食べに二人で来なよ。

 

私はなんて馬鹿なんでしょう?

 

母に 私の手料理の真実を暴露する機会を

自らすすんで提供してしまいました。

母の喜びを打ち壊すかもしれない ある意味、残酷な娘でもあります。

 

でもまぁ、とりあえずうれしそうだったからいいか。

 

というわけで 家の中の整理と明日のランチタイムの準備に励むのである。

励みつつも すぐに行き詰まり 昼寝をし、

起きてブログを始めたら 何時間も経っていて ちょっと悲しい「ち」なのである。

 

 

  <つづく>