「ま」さんはすっかり<太王四神記>にハマっていて、
見逃さないように録画予約をしてるのに 開始時間が近づくと
TVの前で姿勢を正し待機する。
迫力ある戦闘シーンの映像に感嘆し、
感動的場面では涙をぽろぽろ流し 鼻水をすする。
キャラクターではスジニちゃんがお気に入りのようで
そのうちどこかからストラップでも入手してくるのではないかと 私はおそれている。
で、今までは 毎週末のTV放映で満足していたのだが
ストーリーの盛り上がりにつれて
『もう待てない!』な 心境になったらしい。
レンタル屋さんでDVDを借りてきた。
<24>や<HEROES>の時もそうだったように
見終えた後、続きが戻っているのではないかと期待し、服を着て出直し、
無いと 打ちひしがれて帰宅するの繰り返し。
(もっとも私も同様であったが)
そして やっとの思いでたどり着いた最終巻。
どう決着がつくのかとワクワクドキドキしながら鑑賞。
・・・・
「ま」さんと私は かつてなく落胆し しばし重い空気が部屋に充満した。
まるで 上等なブドウの最後の一粒が腐っていたときのような悲しい気持。
登場人物たちがどうなるのかが きちんと描かれていないし
主人公の思いもよく伝わらない。
それまでは<最高のドラマ>だったのに
宙ぶらりんな結末が なんともやりきれない。
まれにみる消化不良。
エンディングの映像を見ながら 『そんなのどうでもいいから ちゃんと最後まで描けよ。。。』と 悪態をついてしまった私。
それでも「ま」さんは諦めなかった。
最終話を見直し、納得の足がかりを求め続けた。
リモコンを握りしめ 同じシーンを幾度も再生。
画面をにらみつけ 深く思索し 答えを捜そうと努力する。
しばらく先の分の情熱まで注ぎ込まんばかりの姿に 私は感動すら覚えた。
が、徒労に終わった・・・
意外に粘り強い夫の一面を発見したが やっぱり
そんなことはどうでもいいから それなりの最終回が見たかったと また思った。