繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

クラシック・ミニ レストア途中報告 車検編

2016-07-09 11:31:55 | 日記

完成まで、もう少し!!!

 

ただ、とりあえず車検はとってきたようです。

車検対応はひと仕事です。

タイヤは勿論10in→12in。ヘッドレストは付けます。キャブ調整は絞りまくり、サイレンサーも・・・。

何より、わたしが驚いたのは、室内に鉄板むき出しはダメなんですね。

そんな法律があるなんて知りませんでした。

 

まず、インパネというか、フロントウインド手前の鉄の部分には、写真のようにスポンジ?を被せる必要があるらしいのです。

また、室内のロールバーもむき出しではダメで、プールで使う浮き輪?を改造したソフト材で巻かなければならない。

 

確かに、鉄板はプラスチックに較べて硬いですが、こんな安全基準は意味があるのでしょうかね?

 

さて、暑い夏に温水の話ですが、ヒーター温水流量調整バルブが、写真では新品が付いていますが、これがスグ壊れるそうで、確実に使い始めて一週間でカシメ部がとれるそうです。

以前にも書いたと思いますが、これが懸案のままです。

このバルブは、ネットの写真でみると色々な形状のものがあります。

しかし、今手に入らなくて・・・チト困っています。

誰か、いい方法ご存知の方はご好意で教えていただけると助かります。(笑)

最悪は、ホースの途中に温水給湯器などで使うバルブをつけようかと考えています。

 

写真はありませんが、エンジンルームと室内を隔てるバルクヘッドには、大小無数の3〜5mm程度の「穴」が空いていまして、埋めて欲しいとお願いしてあったのが、ビスとナットで締め付けて塞いでくれていました。

また、下回りは亜鉛メッキブラケットなどがそのままだったので、シャーシーブラックを前面塗ってもらっています。

 

また、ウインカーレバーは、日本では右側ですがウチのもう1台のクルマが左なので、車検後に左に180度まわして付けてもらいます。

日本だけではないでしょうか?

右ハンドルの主な地域として、イギリス、オーストラリア、タイ、インドネシア、マレーシア、インド・・などがありますが、全部左側がターンレバーとなっています。

カーメーカーも、日本だけ仕様別が出来て種類がふえます。

ユーザーは最初混乱するでしょうが、海外に行って慣れないトコで混乱するより良いとおもいますがね。

 

ちなみに「みぎ・ひだり」というシールは車検対応。

これ、ホント、意味あるのですかね?

「右、左表示」がマストだなんて。

 

因みに、昔Cal Lookに改造したビートルに乗っていまして、そのメーターはマイル表示だったのですが、車検時にはkm表示のシールをメーターに貼っていました。

 

だいたい、よく言われているのは、「戦後のクルマじゃないんだから、もう車検なんていらない」と。

でも、これはカーメーカーや整備関係、政府など勿論あらゆるトコからの反発が予想されます。

確かに、経済的に落ちるのは良くありませんが、もう少し・・ね。

という時代に合わなくなってきているトコもありますよね。

 

 

 

 


「私の愛車遍歴」第11回 MG-B・・ホントは914とSハチの話

2016-07-09 10:24:24 | 日記

ポルシェ914-6の続きです。

そう、大切なことを前回書いていませんでしたが、これは6気筒だったのです。

とにかく、ルーフの収納の研究とタルガ方式のルーフの商品性、風じまいとか・・、でいわゆる車体の研究で買ったので、エンジンや動的な事はどうでもよく、「出来るだけ安いの」と言って来たのが、どこでどうなったのか、レアな6気筒がきたので、びっくりしました。

しかし、動的性能は疲れていて可哀想な位でした。

勿論、研究開発が終わったところで売却するわけですが、次に買った人がレストアしてくれていると良いなと思っていました。

 

さて、このクルマでシフトリンケージが壊れた話はしましたが、もっと大変な故障がありました。

比較テスト車は出来るだけナンバーを付けて、外出時になどにも試乗し日常の使い勝手を体感したりするのですが、「その時」は外出しようと会社を出て、少し行って信号を曲がったあたりで、起こりました。

ふと、リヤビューミラーを見ると、後ろのMIDエンジンのメッシュのカバーあたりから、「水が噴水のように吹き出しているのです」・・・あれ? これ空冷だよな?! と。

ガソリンだったのです。

さすがの私も焦りました。勿論、急いでエンジンを切りました。フューエルホースが破れたんですね。

ホント、噴水のようでした。怖かった。

 

914で素晴らしいのは、パッケージングとフェンダーの両先端がよく見えて運転しやすいことです。

パッケージングは、2シーターですが、室内が広いのです。

妙に威張ったようなコンソールなんかもありません。また、MIDレイアウトをうまく使って、クルマの前後にトランクがあります。2人で一週間の旅行でも大丈夫そうでした。

 

ちなみに、フェンダーの両先端がよく見えて運転しやすい事は、後のライフの開発時に反映しました。

 

次は、S800ですが、これは実際の話は書きにくいというか・・・今でこそ、何十年という年月が経ち、さらにカワイイデザインもしているので、クルマに興味の無い方でも、振り返らす魅力がありますが、動的には・・そう、ホンダ四輪車造りの創世記のクルマですから、当時の80年代後半位の感覚では・・・一言、クルマになっていなかった。

当然、今の感覚では・・・なおさら・・。

 

エンジンは10,000rpmは軽く回ったと記憶しています。

しかし、トルクはスカタンで馬力を回転で絞り出すエンジンでした。よって、発進から一般走行まで(高速は中々スリルがあるので・・避けていました。)エンジン回転は高かめで走っていました。

ただその高めの回転なのですが、良い事もあって「エンジン回転音が最高」なんです。

「ホンダ・ミュージック」。

官能に気持ち良いサウンド。

今ではあまりわかりませんが、ホンダのエンジンの回転音は伝統的に良いですね。

この秘密はあかせません・・・笑。

しかし、せっかくの「官能に気持ち良いサウンド」も「NVHの向上」とかでシャットしていくと、

差というか個性というか、がなくなりますね。

 

ドラポジは、小さいクルマということもあり、ペダル、ステアリングシャフト、シートがオフセットしており、体をドアー側にもたれさせて運転するのが、S8のドラポジ。

 

さらに、ブレーキはそれ程効かなかったので、ブレーキペダルは右足で突っ張る位力を入れて踏み込み、その反作用点はシートバックの右後ろとなり、シートバックの中に入っている鉄のパネルの右側にヒビが入るのです。

当然、そういうドラポジでの運転なので、右腕は窓を開けて外に出さざるをえなく、オープンにしていないと、頭が幌の骨にあたったりしますので、「これはやっぱりオープンカーなのだ」と妙に納得したものです。

 

しかし、シフトフィールはクニャクニャの914とは全くの別物で、歯車を感じられるようなダイレクトなものでした。

よく、マニアルシフトで、「カチカチときまる」なんて雑誌に書いてあったりしますが、カチカチと決まる事よりも、歯車を実感できるシフト操作で、シフトダウンなどの時は回転を合わせ、クラッチを踏まなくてもスッと入る時の気持ちよさは、全くの「操る喜び」なのです。

 

やはり、昔のクルマはローテクだった分、人間のやる範囲が広くなり、それがやっぱり楽しかったのです。

ドラポジもそうです。斜めにシートにもたれかかってドライブするのが、楽しいのです。

(決して、それを狙って作っていた訳ではないでしょうが)

 

今は、エアバッグもあるので、キチンとしたドラポジをとらないといけませんが、特にクルマに詳しい方達はラリードライバーのようなドラポジで街中を走っておられるのをみると、きちんとするのは良いけど、「なんだかつまんないな」とも思ってしまいます。

「安全」と「つまるツマラナイ」は比較にはなりませんが、今時は全員で「つまらなくしている」と思います。

 

クルマだけでなく、世の中の事全てつまらなくなってきているとおもいませんか?

以前に書いた「徹夜」だって、今の大企業の社員は無いのでは?

確かに、受けた方は辛いとは思いますが、セクハラやパワハラと言われ・・・笑。

「誰がこんな世にした」という歌詞の歌もありましたが、「みんな」なんですよね。

時代という流れはありますよね。

 

「人生の楽しさがへってきていますね。我々がいい方向と思って進めてきた時代とともに。」