忘己利他

書道をやっています。大切な仲間に恵まれ、ふれあい、共に楽しむために・・・

楽しいことから

2022-09-25 11:23:55 | 日記

金文「楽」


台風に脅かされた連休、
今日はやっと晴れたので、何かをやらなければと思うけど、
身体が重くて、やる気にならない。

あれも これも
沢山やることが
たまっているのになあ~

楽しいことから始めれば、
前へ進めるのでしょうか

第30回書展 グループ墨花 作品⑦

2022-09-05 07:41:06 | 書展


「現世Ⅱ」


お付き合いいただきました、グループ墨花の作品紹介は、
今回で終了です。

8月の始めに開催した現日書展で出品した「現世」と同様のテーマで、
サイズを変えて書いてみました。
その時に説明をしたのですが、
ご覧いただかなかった方のためにもう一度。

可読性を考えずに般若心経を書きました。
般若心経というのは、
読む人、唱える人の心の在りようによって、
解釈が様々です。
この作品を見ていただく方が、
どんな現世を感じてくださるでしようか?


戦争で傷つく人がいて、感染症に苦しめられ、
地球環境の悪化で災害に遭う人々、
身近でも様々な争いごとが起こり、偏見や差別がある。
心が暗くなる出来事がたくさんある世の中ですが・・・。
暗い中にある所々白いところに眼を向けてください。
そこから明るい希望を感じていただけたら、嬉しいです。

第30回書展 グループ墨花 作品⑥

2022-09-03 12:04:53 | 書展

「伝 橘逸勢筆 三十帖冊子」


第30回書展 グループ墨花の作品紹介に
お付き合いいただき、有難うございます。
今回7点を出品し、本日は6番目の作品です。

グループ墨花は、例年出品作の中に一点臨書を入れるというルールがあります。
私たちが書道を学ぶ上で、最も基盤となっているのが臨書であり、
その礎の上に創作作品があると考えるからです。

今回私の臨書は、「伝 橘逸勢筆 三十帖冊子」です。
もともと三十帖冊子は、空海の作品として知られています。
空海が遣唐使として唐に渡った時、日本へ持ち帰りたいと経文を写していたが、
帰国が間近になると時間的に押し迫り、周りのお坊さんを集めて書写させた経典といわれています。
ですから、膨大な量のため全てを空海が書いたわけではなく、
同じ遣唐使として同行していた橘逸勢も空海を助けてこの一部を書いたのであろうと、
昭和になって比田井天来先生が判断したそうです。

三筆の一人の橘逸勢は、「伊都内親王願文」が有名な代表作ですが、
これも橘逸勢か定かではありません。
書体が違うので一概には言えませんが、
その強い筆力とおおらかさ、躍動感は似ているところがあります。

冒頭は小さめな文字で丁寧に書いていますが、


後半部分になるとだんだん大きくなってスケールの大きい豪快な書風へと変わっていきます。
調子よく楽しんで書いていたのでしょう。


比田井天来先生は「豪放不羈」な書であると評していますが、
果たして私にそれが臨書できたでしようか?







第30回書展グループ墨花 作品⑤

2022-09-01 11:08:24 | 書展


会(會)者定離

めぐり逢った人とは必ず別れなければならないという意。

「会者定離 ありとはかねて 聞きしかど
      昨日今日とは 思わざりけり 」
35歳で流刑になった親鸞聖人が、
恩師、法然上人との痛恨の別れを惜しんで詠んだ歌です。

大切な人とはいつまでも一緒にいたいですが、
この世は無常ですから、必ず別れがあります。
生きていれば再会のチャンスもありますが、
全ての人に平等に与えられた未来は死です。
大切な人との別れが必ずあることを、
覚悟しなければなりません。

しかし「昨日今日とは思わざりけり」と親鸞が歌われたように、
その時がすぐにやってくるとは・・・
私も思いませんでした。

この作品は、大切な方を失った方々に、ご覧いただきたいと思います。