金木犀未読の本を探しあて
東京時代、といっても20代の前半の頃であるが、主にグラフッイック・デザインの小会社を流れ
歩いた。 社長の趣味や社員の好みが集まったりして、いろいろなブームがそれぞれの会社で
盛り上がっていた。 卓球やボーリングで汗を流したあとで居酒屋へ流れていったり、早朝の
草野球にかりだされたり・・・・。 今思うとよくぞ律儀に顔をだし、付き合ったものだと思う。
あれは四ツ谷三丁目の会社だったかな? 昼休み、どんぶりと3このサイコロがすっとでてくる。
集まった社員がひとりづつサイコロをどんぶりに振っていく。 どんぶりを真ん中にして、前のめり
になった社員の額がぶつかりそうである。 そして、たちまちに或る熱気に包まれていくのだ。
「チンチロリン」という、博打です。 性に合わなかったのでボクは熱くはならなかったけれど・・・。
満州のモノトーンのコスモスよ若き母
昭和20年の秋・・・・焼け野原の上野の山の一角の「バタ屋」のバラックで、我らが「坊や哲」
がチンチロリンのサイコロを初めて振った時から、超名作・阿佐田哲也著 「麻雀放浪記」 の
幕開けである。 この40年間に幾たび読み返したことであろう。
もう読む本がなくって 「麻雀放浪記」 を再び手に取った。 うむっー、何度目かしら?
全四巻、 昼も夜もなく読みふけり・・・・読みきってしまった。
ドサ健や出目徳や女衒の達やらの登場人物が、とてもじゃないが「架空」の人物とは思えぬ。
「折りとりて」 ・・・それは無理だよ、蛇笏のすすき
※折りとりてはらりとおもきすすきかな 蛇笏・・・ちなみに、すすきを折ってみなさい。
パキッンと折れるはずがない。 嘘八百の俳句でござんす。
最近では伊集院静が 「いねむり先生」 という著作で、
紹介している。 一番気になるのは、1部・2部で活躍した、オックス・クラブのママのその後で
あります。 八代ゆきでしたかね。 和田誠監督での映画も素晴らしかったですね。
そしてママ役は、加賀まりこでした。 本棚をつくづく見れば、一番多いのは 「池波正太郎」。
次に五木さん。 そして藤沢周平と 「阿佐田哲也&色川武大」 ではどちらが多いのかな?
ただし無人島へたった一冊持っていくのは、 下村湖人 「次郎物語」 ですがね。
阿佐田哲也も坊や哲も、 いまは幻の遠い夢ではある。
けれども2度と帰らぬ夢の世界で、 麻雀の牌がふれあう懐かしい響きが絶えることはない。
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