今回は沖縄本島北部の観光を中心に3泊4日の旅。羽田14:55発ANA355便で那
覇空港へ着いたときは夕方5時過ぎ。こちらはまだ明るい。レンタカーの営業所
を6時過ぎに出た頃は周囲も暗くなってきた。これから初めて通る道路しかも夜
の高速道路でのレンタカー運転は神経を使う。幸い道路は空いており約1時間
10分で終点の許田ICへ。ICからホテルまでは海岸線で約5分。今回のホテ
ルは「かりゆしビーチリゾートオーシャンスパ」、ここは2000年の沖縄サミット
の時にプーチン大統領が宿泊した大型リゾートホテルで、その数年後に一度泊
まったことがある。ホテルの中に入ってプーチン大統領の写真を見て思い出し
た。ちょうどXmasシーズンのためか、ホテルの敷地から建物、中庭のプール
に至るまでホテル全体がギンギラギンのイルミネーションで飾られまるで光の海
の中のような豪華さだ。部屋は16階のオーシャンビューのトリプルルームでゆっ
たりと広い。
ホテル中庭のクリスマスツリー。プールサイドではギターと歌のライブ演奏を
やっていたが、その横で修学旅行生が写真を撮ったりで大騒ぎ。これも青春だ。
ちょっと遅めの夕飯を食べに近くにある地元の居酒屋「海風よ(ウミカジよ)」
でゴーヤチャンプルとオリオンビールで一杯。手作り小屋のような小さな店で
料理は美味しいが値段はちょっと高め。
ホテルへ戻り、ホテル前庭のかりゆし広場劇場で、21時からの「かりゆし迎恩大
祭」というお笑い芸人や沖縄民謡のショーを楽しんだ。ショータイムは約50分。
3人の若い女性による三線や太鼓ショー、地元女性のお笑いコンビが司会。観客
は50名くらいか。たまたまJA厚木の団体さんも来ていた。ショーの最後は観客
が舞台へ上がったり、芸人さんと一緒にカチャーシャを踊ったりで賑やかで
楽しいショータイムだった。
夜は海の見える露天風呂でゆっくり温まってから就寝。
翌日はあいにくの雨模様のため小宇利島へのドライブは明日にして、今回の旅行
の目的である「美ら海水族館」をゆっくり楽しむことに。朝食のバイキングはど
うしてもついつい食べ過ぎてしまう。ゆっくり朝のコーヒーを飲んでから10時過
ぎにホテルを出発。水族館までは国道53号線で約1時間。小雨が降ったり止んだ
りの天気だが青い海岸線は十分に美しい。遠くの半島や島も良く見える。タク
シー観光の就学旅行女生徒が海をバックに記念写真を撮っている。いい思い出
だ。一番楽しい時期だろう。
水族館でも就学旅行生が多い。この美ら海水族館は4階が入口で4つのゾーンで
構成されており、2階にある大きなジンベザメの泳ぐ大水槽がこの水族館の目玉
だ。最初の水槽もでかい。大型のハタやナポレオンフィッシュ、ガーデンイール
など珍しい魚も目を楽しませる。ホウジロザメの実物大の口の中での記念写真も
人気。目指す大水槽はパンフレットの写真では良く見るが、実際に水槽の前に立
つ大勢の人間の大きさと比べるとその巨大さに、本当に海の中にいるような怖い
錯覚に陥る。水槽のアクル板の厚さは60cm。ジンベザメは計3匹。日本で初
めての水族館での繁殖を目指しているためオス1頭にメス2頭。オスは8m。体
調5mのマンタも悠々と泳いでいる。海釣りターゲットのGTの群れやクロマグ
ロ、キハダマグロ、ホウジロザメなども本当の海の中にいるようにゆったり泳い
でいる。EVで4階にあがるとこの巨大水槽を真上からみることができ飼育員の
方の詳しい解説も聞くことができる。
ジンベザメの餌遣りタイムは午後3時から。その間を利用して園内の沖縄そばで
腹ごしらえ。この美ら海水族館は沖縄海洋博の跡地を国が公園として管理してい
る敷地内にあり、屋外プールではイルカのオキチャンの大ジャンプに拍手喝
采!。別棟にはプラネタリウムもあり、沖縄の夜空の星にまつわる民話を聞くこ
ともできる。
美ら海水族館のイルカショーの大スター、オキチャンの大ジャンプ!
本日のメインイベント3時からのジンベザメの餌やりは解説付きで、大勢の観客
が見守る中、水槽の上から係員がオキアミを投げ込むと3匹のジンベザメが巨体
を揺らして立ち泳ぎで大きな口を水面に開けて海水ごとエサを飲み込むため、水
槽の真下にいないと見ることができない。巨体の立ち泳ぎ姿はまさに圧巻だ。
珍しいジンベザメの立ち泳ぎショット。水槽の真下に行かないと見られない。
美ら海水族館を出たときには再び小雨模様だったが、まだ時間があったので明日
行く予定だった今帰仁城へ行くことに。車で約15分。雨模様にも関わらず観光
客は多い。たまたま別のグループのガイドをしていた地元のボライティアの方に
一緒にどうぞと誘われて今帰仁城を案内していただいた。この帰仁城は沖縄に数
百、数千あるといわれる自然崇拝の「聖地」の総称である斎場(セーファ)の一
つ。昨年6月には本島南にある大きな三角岩のある斎場御獄を見てきたので多少
の知識はある。この今帰仁城は700年前の流線型の野面積みの城壁が今も残っ
ており、本島中部の勝連城と同じように琉球王国時代の戦いを経てきた歴史的な
場所だ。
ガイドさんの話によると秋篠宮殿下が沖縄が大好きでよくお忍びで来られるそう
だ。紀子さんが結婚前に琉球舞踊をやっていたのでその影響かもしれないとのこ
と。長男が生まれるときにはこの今帰仁城から北東方面にある古宇利島へ来て安
産のお祈りをしたそうだ。その古宇利島には明日行く予定。
沖縄の聖地の一つ。斎場(せーふぁ)の今帰仁城の跡地。
この夜はバイキングの夕食。地元沖縄料理をはじめ肉やら寿司やらデザートやら
が食べ放題。貧乏人根性でまたまたオーバーフロー。今夜は昨日と別の大浴場の
サウナで疲れをとって就寝。
翌日は雲がやや多めだが薄日も差していて天気は良好。目指す古宇利島までは52
号線を北上して約1時間で到着。本島から小宇利島まで真っ青な海の上を一直線
に橋が架かっており沖縄でも屈指のドライブコースの一つ。ここでも観光客に混
じりタクシーの修学旅行生の姿が目に付く。島を一周したが20分程度で一回
り。エメラルド色の海の上を真っ直ぐに延びる島への架橋が印象的。
次は昔訪れたことのある象の鼻のある万座毛に向かって海岸線沿いの道路を走
る。オフシーズンのためか万座毛もかってのような観光地の賑やかさは全くな
い。観光客は三々五々で駐車場もガラガラ。両側に並ぶ土産物店も2,3件が開
いているだけ。この日は前日の低気圧の影響で風が強く、象の鼻にぶつかる波し
ぶきも象の鼻がまったく見えなくなるほどの荒い波が繰り返し押し寄せ、きれい
な観光写真からは想像もつかない荒々しさだ。この時とばかりこの貴重な景色を
バックに記念写真を撮るカメラマンも少なくない。風は冷たくやや寒い。対岸の
ANAホテルも心なしか寂しそう。
荒波に洗われて隠れる像の鼻。貴重な写真だ。
次の目的地の琉球村へ向かう途中道の駅「おんなの駅なかゆい市場」で昼食タイ
ム。ここの道の駅は海岸近くにあり、沖縄ドライブの観光スポットとしても人気
が高く、地元野菜や沖縄料理の軽食、弁当、お土産などはもちろん、宝くじ売り
場まである。
琉球村では2時からの芸能ショーで男性二人の三線と太鼓による沖縄民謡などを
楽しみ、園内をぐるっと一回り。昔の沖縄の民家や踊りなどを見て回り、再び3
時からの芸能ショーでしばし和みのひととき。先ほどの芸人よりこっちのほうが
知ってる曲も多くて楽しめた。
このまままっすぐ那覇市内へ向かう予定だったが、途中、「残波岬」の地名が気
になって寄り道。国道を逸れカーナビと標識を頼りに西北に向かう。残波岬はそ
の名のとおりゴツゴツした溶岩の上に立っている灯台に波がぶつかり、夕日の時
はさぞきれいだろうと想像できるロケーションだ。観光客も何グループかいて、
立ち入り禁止場所から写真撮っていた人は中国語の観光客。残波岬の近くには大
きなリゾートホテルもある。
那覇のホテルは泊港が眼下に見える「かりゆしアーバンホテル」。今夜は6Fで
石川さゆりのディナーショーが開催。狭いロビーには着飾ったディナーショー客
が開演を待っている。
国際通りまで歩いて今夜の呑み屋を探す。モノレールの見栄橋駅近くの川沿いに
赤提灯が2件。ちょっと覗いて客が多い方の店へ。L字型のカウンターに12、
3人。テーブル席もある。カウンターの中では炉端焼きで肉やら魚やらを焼いて
客に出している。肉も魚も大振りだ。客も家族連れやアベック、サラリーマンな
ど様々だ。料理は旨い。海鮮サラダ、牛肉、魚、何を注文してもハズレがない。
ラガービールも様々な地酒もあり結構好みの店だ。よくみると周囲の客はピッチ
が遅い。馴染みの客が多いようだ。また那覇に来たらまた寄ってみたいいい店
だった。沖縄の最後の夜に乾杯。
最終日は11時半までにレンタカーを返すため時間は観光タイムはない。ゆっく
り朝食を食べてコーヒーを飲んでから市内の免税店へ。沖縄は国内で唯一、パス
ポートなしで免税品が買える。12:55分発ANA966便で一路羽田へ。予定より早
めに15:10に到着。