雑司が谷・鬼子母神さんの境内に「武芳稲荷」さんがお祀りされています。
「鬼子母神さんの境内に」と記しましたが、実はお稲荷さんの土地に鬼子母神さんが後からいらしたのです。
400年以上昔、地主神さんとしてお稲荷さんが祀られ、当時は「稲荷山」と呼ばれていました。
願掛けが成就した方々が奉納した鳥居が「コの字」になってお稲荷さんに続きます。
お稲荷さんは商売繁盛と火の用心・養蚕の神様とも言われます。
元々は豊作祈願が最初だったのではないかという説もあります。
人間の希望・願いの変化に伴い、神様も変わってくださっているのでしょうか。
お稲荷さんのお賽銭箱に付いているお稲荷アイテムたち。
一説には「宝珠」=霊力、「鍵」=霊力を引き出す鍵、「稲」=富と考えられています。
お狐さんがくわえている「巻物」は願主の名前を神様に届ける、または神様からのお言葉らしいのです。
おもしろい考え方ですし、デザイン的にも良く出来ているなぁと思います。
全国のお稲荷さんの総本社である伏見稲荷さんの神様がお山に降りられた日が和銅4年2月11日。
以降、毎年2月の最初の午の日が「初午」と呼ばれ、初午詣にいらっしゃる方もおられます。
油揚げやいなり寿司をお供えし、各家からは子どもたちにお菓子を配るというイベントがあったそうです。
初午は今昔物語にも書かれています。
古くから人間に近い神様として敬われていたのですね。
それにハロウィーンのようなものが日本にもあったのだと驚きました。
お稲荷さんの鳥居に囲まれるように立っている銀杏の木。
樹齢は600年以上とありますので、お稲荷さんよりも古い事になります。
女性が銀杏を抱くと子どもが出来ると言われ子授け銀杏と呼ばれていたようですが
今は根元に柵が巡らされています。
銀杏の根っこを守るためなのかな?
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四角い踏み石を一つづつ小さく飛ぶように鳥居のトンネルをくぐると、ふいに人の気配が遮断され
お稲荷さんのエリアに入り込んでいくようなカンジがしました。
これからも私たちを見守ってくださいますように。