goo blog サービス終了のお知らせ 

サードウェイ(第三の道) ~白井信雄のサスティナブル・スタイル

地域の足もとから、持続可能な自立共生社会を目指して

事業型環境NPOの支援

2008年12月20日 | 雑感
写真:「明日の神話」岡本太郎作

環境省の地域環境力の調査の一環として、福井県池田町で地元学を実践する伊藤洋子先生へのヒアリングを行った。伊藤先生は、東海大学大学院を兼務されており、そこで私と同じ学生に教えている方だった。写真の岡本太郎は、ヒアリングを行うために渋谷に出かけた時のもの。

先週は、環境省の省エネ照明に関する委員会、国立環境研究所での持続可能性に関する指標開発のためのワークショップ、林野庁の山村力コンクールの審査委員会等に出席しながら、
仙台市の低炭素都市、近畿地域ビジョンや近畿地域循環圏、リペア関連ビジネスに関する資料づくりを細切れに作成するパターンとなり、忙しなかった。

そんな中、環境省の仕事で、事業型環境NPOの事業ツールの開発や事業支援の方策を検討するための調査を受注した。また、手の抜けないというか、成果につなげていきたい仕事が増えたが、やっている仕事の多くが関連するので、相乗的な意味が出てくればいいなと思う。

この環境省の仕事は、NPOが営利事業を行う際の(特に持続可能な地域づくりを行う場合)課題解決の支援を目指すものである(下欄)。民間企業や研究機関が使っているツール(SWOT分析、バランススコアカード等)を、NPO等が使いやすくできるように改良してみたいと思っている。


【事業型環境NPOの支援課題】

課題1 地域資源の把握・発掘、その共有をどのように行うか。
・地域資源として捉える範囲、未利用な地域資源の発掘 等

課題2 地域の未来やビジョン、地域づくりの方向をどのように共有するか。
・外部要因を踏まえた将来像の描きだし、異なる複数のシナリオの整理 等

課題3 利害関係の異なる主体間の合意形成のコーディネイションをどうするか。
・年代間、NPO間、異分野間、地縁的アソシエーションとの連携 等

課題4 事業側の思いこみ・供給プッシュではなく、ターゲットのニーズの把握と価値を創出する需要プル型の事業の計画をどのように作成するか。
・市場動向を踏まえた地域の強み・弱みの分析、ニーズの把握、事業の採算管理 等

課題5 地域づくりの実践における効果的・効率的な方法をどのようにデザインするか。
・ベースカーゴの獲得、販売経路の確保、ステイクホルダーの参加 等

課題6 必要な資金・資材の調達をどうするか。
・助成金、融資・投資の調達、ステイクホルダーとの関係づくり 等

課題7 無関心層の参加をどのように進めるか、広報をどうするか。
・インセンティブ、関心に基づく入り口づけ、メッセージとメディアの選択 等

課題8 活動のPDCAにおけるチェック・見直しをどうするか。
・内部あるいは第三者による事業評価、ステイクホルダーの満足度調査 等

課題9 人づくり、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)の強化をどうするか
・コーディネイター、ファシリテーター、実践リーダー、地縁的な結びつき、外との結びつき等

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 地域発エコプロダクツ ~釜... | トップ | 仕事納め ~阪大環境工学同... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

雑感」カテゴリの最新記事