日本酒を楽しむ 造りを知る
侘輔 日本酒の味を決めるのは米・水・造り、何だと思う?
呑助 そりゃ、やっぱり、造りじゃないですか。
侘助 正解だね。さすがノミちゃんは知っているね。
呑助 大吟醸の酒が一番おいしいから高いわけですよね。
侘助 そうだよ。でも飲みなれた酒が美味しいということもあるよね。
呑助 そうだけれども、自分が美味しいと思う本醸造の酒がある一方で正月には大吟のお酒を飲んでみたいという気持ちにもなりますよ。
侘助 それはきっと美味しいに違いないと思うからだよね。
呑助 まぁー、そうですね。
侘助 大吟と本醸造の酒の大きな違いは何なのかな。
呑助 ワビちゃんが前に行っていたでしょ。俺、覚えていますよ。
侘助 凄いね。記憶力が良いんだな。
呑助 精米歩合が日本酒の良し悪しを決めるんじゃないですか。
侘助 精米歩合を高くすると、どうして美味しいお酒ができるのかな。
呑助 精米歩合を高くすると綺麗なお酒というか、のど越しがよくなるというか。美味しくなるんじゃないですか。
侘助 そうなんだよね。精米歩合を高くするとお米のデンプンの割合が高くなるんだ。一方、タンパク質や脂肪の割合が少なくなる。お酒になるのはデンプンだから。タンパク質や脂肪はお酒にならないからね。
呑助 じゃー、全部デンプンだけのお米にしたら美味しいお酒ができるんですかね。
侘助 どうも、そうじゃないようだよ。精米歩合二十%という酒を飲んだ人の話を聞いたことがあるけれどね。不味かったといっていたよ。
呑助 じぁー、酒の味と言うか、旨さというのは何なんですかね。
侘助 デンプンとタンパク質や脂肪との割合らしい。大まかに言うとデンプンの割合が多く、タンパク質や脂肪の割合が少ない方が美味しいお酒ができるようだ。
呑助 米粒のデンプンの含有率を高めるために精米歩合を高くするんですね。
侘助 そういうことのようだ。それが米の種類によって、その年の出来具合によって微妙にちがってくるでしょ。杜氏さんは米を見て、水分の含有量やタンパク、脂肪、その他の微量成分を調べて酒の味を決めていくようだ。
呑助 へぇー、そうなんですか。杜氏さんというのは凄いですね。
侘助 酒の味を決めるのはタンパク質や脂肪らしいんだ。だからタンパク質などが多くなると味が多くなると言われている。するとどうしても飲んだ時に口の中でモタツイテしまう。いわゆるキレの悪い酒になるのかな。すっきり、軽快に飲める酒が美味しさの秘訣のようなんだ。
呑助 デンプンがアルコールになってタンパクや脂肪などの微量成分が味を付けるということですか。
侘助 だから、デンプンとタンパク、脂肪との割合がお酒の味を決めるみたいだよ。
呑助 雑味が出ている酒というのはだから精米歩合が低いと言うことなんですね。
侘助 まぁー、この他にも水とか、酛(酒母)の造り方にもよって味は違ってくるみたいだ。